JA横浜 絵画・書道コンクール作品集
4/36

絵画コンクール審査講評横上一協2よこはましきょういくいいんかいじむきょくじょうえつきょういくいっぱんしゃだんがっこうきょういくきかくぶにほんびじゅつかれんめいかいいんだいがくめいよきょうじゅきょうどうほうじんいえひかりきょうかいしょうちゅうがっこうきかくかしょくのうしんこうどくしょほんぶぶんかしどうしゅじきょういくぶんかぶぶちょう持ちが、虹にじや野菜はもちろんのこと、着ている服にも自然と鮮あざやかな色として表されているのではないでしょうか。 3年生 温おんせん泉穂ほのか風さんの「きれいな野原」は、優やさしく丁ていねい寧なタッチで描えがかれており、この景色に対して作者のもつ柔やわらかなイメージが見えてきます。青空の下に広がるきれいな野原を、悠ゆうゆう々と楽しそうに飛び回る蝶ちょうの姿すがたや、明るい色しきさい彩で描えがかれた種々の花々が、幸せな世界観をつくり上げています。 4年生 巽たつみ唯ゆき葵さんの「あまくておいしいたくさんのいちご」は、青空の下、太陽の光をたっぷりと浴びて、イチゴが甘あまく大きく成長してきた物語が見えてくるようです。大きな葉っぱの緑、主役のイチゴの赤、広大な空の青、そして土の茶色、全ての色の中に濃のうたん淡や明暗を描えがき入れることで、画面全体が生き生きとしています。 5年生 杉すぎもと本湊みなとさんの「出会い」は、作者がこれまで出会った風景が、その時の思い出とともに丁ていねい寧に描えがかれており、画面全体でどこか懐なつかしい雰ふんいき囲気を醸かもし出しています。直ちょくせつ接描えがかれた背はいけい景と、切り取られ配置された絵画、それぞれは別々のものですが、作者がもつ共通のイメージが、画面のまとまりを生んでいるように思います。 6年生 高たかだ田泰たいせい成さんの「思い出の代表委員会」は、下から見上げる視してん点によって、今現げんざい在進行している日にちじょう常の風景を、「思い出」として切り取って描えがこう、という作者の思いが上手に表されているのではないでしょうか。丁ていねい寧に描えがかれた机つくえや椅いす子、そして素そぼく朴な色使いからも、「思い出」感が表れています。浜市教育委員会事務局 学越教般社育大学名誉教授 ・日団法人 家の光会 協中学校企画課 指書・食農・教部 読興本化振導主事 長はせがわ谷川 聡さとし校教育企画部 小本美術家連盟会員             増ますたに谷 直なおき樹長 久くぼの保野 剛つよし同・文育文化部 部■ 優秀賞作品について 1年生 大おおわ和幸こうたろう太朗さんの「さかなつり」は、釣つり堀ぼりに行った時の思い出でしょうか。作者が感じた、釣つり餌えさに勢いきおいよく集まる魚の群れの活きのよさが主役の作品です。画面全体の青色の中に、魚のヒレの黄色が映はえており、この色の組み合わせにも、作者が感じた魚の勢いきおいが自然と表されているのではないでしょうか。 2年生 岩いわま間湊そうさんの「花がいっぱいさいていた」は、作品名の通り、作者が感じたイメージが画面いっぱいに迷まよいなく描えがかれおり、とてもまっすぐで素すなお直な作品です。花とともに描えがかれている葉っぱにも同様の思いが感じられます。明るく描えがかれた花と葉っぱの間に描えがかれた木の幹みきと枝えだが、広がる画面をうまく引き締しめています。 3年生 佐ささき々木柊しゅうた太さんの「たいようけい」は、白黒灰はい色で描えがかれた宇うちゅう宙の中に、太陽系けいの星々が色とりどりに描えがかれており、それぞれ異ことなる輝かがやきを放つ星の個こせい性が表されています。絵の具を散らして表ひょうげん現しているものは小しょうわくせい惑星でしょうか。ここにも色味を使用しないことで、主役の太陽系けいをうまく引き立てています。 4年生 福ふくど土りりあさんの「ピーマンとパプリカ」は、四つの野菜がそれぞれ一色ずつ混まじりっ気なく純じゅんすい粋に描えがかれており、この色とりどりの野菜に対して作者がもつイメージが、背はいけい景のピンク色とともにまっすぐに表ひょうげん現されています。画面中央に配置された芽には、どんな思いが込こめられているのか、聞いてみたくなる作品です。  5年生 髙たかしま嶋佑ゆうさんの「くりのなかま」は、主役のくりに命が与あたえらえています。作者がくりから素すなお直に連想したものを迷まよいなく表しているのではないでしょうか。この主役がいることで、周りの仲間たちにも命が感じられ、今にもくりのように表ひょうじょう情が出てきて一いっしょ緒に動き出しそうです。 6年生 小こばやし林結ゆら愛さんの「めがね橋」は、パッと見ると手前の石いしだたみ畳の連続模もよう様の美しい並ならび方に目がいきます。しかし、よく見ると、めがね橋を構こうせい成する石材の一つひとつまで細かく描えがかれていることがわかります。風景全体のイメージだけでなく、細かいところにも手を抜ぬかない作者のまっすぐな姿すがたが目に浮うかんできます。【審しんさいん査員(順不同)】

元のページ  ../index.html#4

このブックを見る