JA横浜営農情報_2025年10月
8/18

38 【 写真2 摘葉前のカキ果実 】【 写真2 摘葉前のカキ果実 】 〈 秋の高温による着色遅れ対策 〉(2) 摘 葉 (葉摘み)カ キ今月の営農技術顧問 北尾 一郎【果樹】ことによって、かぶさっていた部分を中心に着色が良くなります。 特に「太秋」では、葉がぺったりと張り付いたような場合があり、その下が緑色のままになっていますので、ぜひ摘葉を行ってみてください。 〈 「太秋」 収穫の注意点 〉 「太秋」は比較的早く渋抜けすること、特徴である果肉の「シャリ感」をなくしたくないこと、熟度が進むほど果面に汚損が出ること、などから早めに収穫する傾向が見受けられます。 極端な例では赤道部からヘタ部が緑色の果実を販売しているのを見かけます。  品種本来の味をのせて、「浜柿」として恥ずかしくない「太秋」を販売しましょう。 上図は農業技術センターで糖度分布を調べたものです。 果頂部はBrix糖度16度台でもへた周 猛暑の夏が過ぎて秋になってもまだまだ高温傾向が続いています。 10月に入ると早生カキや極早生温州ミカンなどの収穫期を迎えます。 気温が高いことでカキの着色遅れなども心配されます。 また、果皮の色と果肉の成熟度合いがズレてくるかもしれません。 温州ミカンでは収穫販売前に糖度や酸度、食味などを確認して販売してください。  今年は秋になっても高温傾向が続いています。 カキの着色は気温との関連が強いので、このような年は、果皮の着色が遅れて、収穫販売が後ろに延びる傾向があります。 「富有」では収穫期が11月下旬から 1 2月にずれ込む可能性もあります。 12月に入るとカキは売りにくくなりますので、少しでも着色を促進するため、次のような方法を行ってください。 (1) 樹冠下への反射シートの設置 収穫1か月前頃(最高気温が30℃を下回るころ)から収穫期にかけて、樹冠下に被覆率 5 0 ~70%になるよう反射シートを敷くと果実の着色が向上します。 「太秋」では汚損果の軽減効果もあります。  反射シートは白色のタイベックシートが良いでしょう。 タイベックシートは3年程度使えます。 写真1は全面被覆になっていますが、そこまでの必要はありません。 【 写真1 タイベックを敷いたカキ園 】【 写真1 タイベックを敷いたカキ園 】 着色がかなり進んできた段階で、写真2のように果実にかぶさった状態の葉を1~2枚摘み取る 収穫期を迎えるカキ、温州ミカンなどの栽培管理

元のページ  ../index.html#8

このブックを見る