JA横浜営農情報_2025年9月
8/16

9 1011作型12 1月238 神奈川県農業技術センター横浜川崎地区事務所TEL..045-934-2374 葉ニンニクは、種としては鱗茎を収穫するニンニクと同一で、鱗茎が肥大する前の緑の葉を収穫したものを指します。一般的な鱗茎を収穫するニンニクは植付けから収穫するまで7~8か月程度を要するのに対して、葉ニンニクは3か月ほどで収穫に至ります。 葉ニンニクは高知県などで栽培されていますが、鳥獣害を受けにくいことなどから近年は県内でも生産が増えています。 ニンニクの生育適温は18~20℃であり、低温になると生育が緩慢になります。一般には9月中旬から10月中旬に植付け、12月頃から収穫します。: 植付け : 収 穫 品種は、葉ニンニク専用品種‘ハーリック’または暖地系の早生品種‘嘉定’を用います。 土壌の好適pHは6~6.5で、酸性土壌では生育が悪くなります。根の伸長を促すため、完熟堆肥を1aあたり200㎏程度施用します。施肥は1aあたり窒素1.5㎏、リン酸2.0kg、カリ1.5㎏と苦土石灰10㎏を施用します。 ニンニクの鱗茎の大きさは種球が大きさに関係しますが、葉ニンニク栽培の場合は、葉を収穫するので、種球の大きさは小さめでも問題あ(担当 安井)りません。 植付け時のニンニクは休眠状態となっていることがあります。発芽を揃えるために、植付け前に低温処理を2週間以上行い、1時間以上浸水させてから植付けるとよいです。 植付けは1穴に1球とし、芽をまっすぐ上に向け3~5cmくらいの深さに植えます。深植えしすぎると、萌芽の遅れや不揃いの原因となります。株間は6㎝程度あればよいですが、マルチを使用する場合は、穴あき黒マルチなどを使用するとよいです。芽が2本出てきた場合は間引きをして1本にします。 12月以降の低温では生育が遅延し、葉枯れも出ますので、保温のためにトンネル掛けを行います。また、乾燥が続く場合にはかん水を行います。 草丈が 6 0 ~ 7 0 ㎝ になったら収穫適期です。3月以降は抽苔の恐れがあるので、早めに収穫します。 5 病害虫 葉ニンニクには、ネギアザミウマやハダニ類などの害虫、さび病や春腐病などの病気に注意が必要です。 なお、葉ニンニク栽培にはニンニク登録の農薬は使用できません。使用できる農薬は「葉ニンニク」及び「野菜類」ですので、ご注意ください。 1 作 型 2 品 種 3 土壌・施肥 4 植付け・管理葉ニンニクの栽培方法

元のページ  ../index.html#8

このブックを見る