(出典:三重県HPより) 3安全性は、次の3点を評価して、安全性が確保されている。 ① 残留した場合、人の健康に影響がある濃度になることはない。 *無毒性量:人の健康に対する影響がない最大の濃度・量。 動物実験結果から人に適用するために100倍の安全率を定めている。 ② いろいろな作物に使用した物を食べ合わせても安全。 *1日当たり許容摂取量(ADI):ある物質について、人が生涯その物質を毎日摂取し続けても健康に影響がない1日当たりの摂取量。 ③ 1日以内に同一作物を極大量に食べても安全。 *急性参照用量(ARfD):人がある物質を24時間、またはそれより短時間に経口摂取した場合に健康に影響のないと推定される1日当たりの摂取量。 4.農薬の使用基準とは 農薬を使用する場合、守るべき使い方で、農薬のラベルに記載されている。 ① 農薬の用法・用量:農薬を使用した作物を食べて安全性が確保出来る農薬の使い方を定めた基準。 * ①適用作物、②適用病害虫・雑草、③使用量・希 釈倍率・使用液量、④使用時期、⑤使用回数・成分ごとの総使用回数、の5つの項目がある。 ② 安全性確保:定められた使い方を守れば、薬剤の効果が発揮でき、作物を食べても安全性が確保される。 ③ 生産者の義務と責務:生産者が守るべき「義務」と「責務」がある。 使い方を守らない場合、作物の生育に影響が出る他、人への健康被害も懸念され、生産物の出荷停止等の厳しい罰則が科せられる。 5.農薬の種類と使い方(1)事前準備① 散布目的:病害・害虫・雑草等、何を目的とするか。 効果が高い薬剤を選択する。 ② 対象作物:どの作物に散布するか。 作物登録があるか選択した薬剤を再確認。 ③ 散布面積・作物の状態:栽培面積と作物の生育量から、散布液量を計算する。 ④ 収穫前日数:収穫までに余裕があるか、再度薬剤を確認する。 ⑤ 散布当日:天気予報・本人の体調と散布周辺の環境状態を確認する。 (2)事後片付け・記録① 散布器具の洗浄:使用した散布器具と計量・希釈した器具類の洗浄・乾燥。 ② 農薬保管:使用した農薬の保管状態確認と使用記録をつける。 ③ 散布・栽培記録:使用した農薬・対象作物等について記録をつける。 *別途詳しく説明をします。 ④ 効果:薬剤散布効果を確認する。 (3)現物のまま使う剤・ 剤型の種類:粒剤・微粒剤・粉剤・ベイト剤等。 ・ 散布方法:剤ごとに細かく規定がある。 ・ 主な用語例① 全面散布混和:作付する畑全体に散布し、土に混和する。 ② 植え(播種)溝混和:植え付け溝やベット等作付する部分に散布し、土に混和する。 ③ 植え穴土壌混和:苗を植え付ける穴に散布し、土に混和する。 ④ 株元散布:作物の株元の土壌表面に散布する。 土壌混和規定のある剤もある。 ◇ 次号以降も、安心・安全な農産物を生産するための注意点等について紹介します。
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