【 写真2】【 写真2】葉裏のモモヒメヨコバイ葉裏のモモヒメヨコバイ 9 〈 幼木の5~6月の管理 〉/成園 1 0 a)を目安とします。 これは「梅配合1号」では120㎏/10aに相当します。 十分な施肥を行うことが安定生産につながりますので、しっかりと施してください。 〈 モモヒメヨコバイの防除 〉 神奈川県では2022年に初めて確認された新害虫です。 従来は沖縄県で分布が確認されていましたが、2019年に和歌山県で確認されてから、本州、四国、九州の都府県に広がりました。 ウメ、モモ、アンズ、オウトウ、ハナウメ、ハナモモなどのバラ科果樹を加害します。 春から発生していますが、7月から9月に急速に増えて、写真1のように葉を白くします。 葉緑素が失われ、翌年の花芽の充実に影響すると思われますので、収穫後の夏に防除してください。 登録がある薬剤は次のとおりです。 マブリック水和剤20【3A】4000倍 アグロスリン水和剤【3A】2000倍 テッパン液剤【28】2000倍 改植などにより幼木を育成中の場合は、樹体をきれいに仕立てるポイントの時期です。 ① 主枝先端に複数の新梢が発生している場合は、 ナ シ【 写真1】【 写真1】白化したウメの葉白化したウメの葉 主枝延長枝を定めた上で、その他の新梢は、誘引や摘心によって競合しないようにしましょう。 さらに主枝延長枝は棚面から60度程度立たせて、成長を促しましょう。 ② 主枝分岐部付近から徒長的に立ち上がっている新梢は、早めに間引いて、樹の勢いを先端方向に導いてください。 ③ 主枝の側面から発生している中程度の立枝は、誘引や捻枝を行い、使いやすい枝にしておきましょう。 ④ 主枝の側面から発生している横向きの新梢は、そのまま棚付けしましょう。 ⑤ 主枝分岐部より下の主幹部から発生した新梢は、3葉残して摘心しましょう。 いずれにしても、主枝を滑らかに曲げて棚面に乗せていくことが、将来のために重要ですので、きれいなRを描くように丁寧に仕立ててください。 〈 黒星病の防除 〉 幼果期を過ぎて5月下旬以降になると、果実における黒星病の発生に品種間差が大きくなってきます。 主要品種では「幸水」が非常に発病しやすく、この時期に病斑が7月の裂果にもつながります(写真)。 防除暦では、この時期の殺菌剤は次のとおりです。 ○ 6月上旬 ユニックス顆粒水和剤47【9】2000倍又は キノンドーフロアブル【M01】1000倍〇 6月中旬 アンビルフロアブル【3】1000倍混用 ベルクートフロアブル【M07】1500倍〇 6月下旬 ベルクートフロアブル【M07】1500倍又は キノンドーフロアブル【M01】1000倍〇 7月上旬 ミギワ20フロアブル【52】4000倍 黒星病がすでに目立つ場合は、6月上旬のキノンドー、ユニックスに替えてスクレアフロアブル【11】にしてください。 また、7月上旬のミギワ20フロアブルは新規化合物で効果が高いので、切り札として使ってください。
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