JA横浜営農情報_2025年5月
4/14

作物全般に使いやすいとされる汎用性の高い「再生リン入り混合堆肥複合肥料8-8-8(チッソ8% リン酸8% カリウム8%)」を横浜市、全農かながわとJA横浜が連携し製造しました。本年3月より、当組合の作目別部会部員を中心に配布し、肥料の使い勝手を試していただいています。今後は、環境にやさしい持続可能な地域循環型農業への取り組みの一環として、令和8年春肥より当組合で販売を開始し、再生リン入り肥料の普及拡大を目指します。再生リン入り肥料の特性と使い方の基本○ 再生リン入り肥料について・肥料成分が、チッソ8%・リン酸8%・カリウム8%の肥料です。・使い方・肥効は、従来の「化成8-8-8」とほぼ同じで、ほぼ全ての作物に使用可能で、リン酸成分の一部に下水汚泥から結晶化させて取り出したリン酸(再生リン)を含んでいます。・リン酸成分は、ク溶性と水溶性が適度な割合で含まれており、作物の生育中徐々にリン酸が肥効できる可能性があります。また、結晶化させる化学反応で回収しているため、重金属等の不純物はほぼ入っていない安全な肥料です。※ク溶性とは・・・水には溶けず酸性で溶ける肥料成分のことです。土壌中で徐々に溶け出すため、ゆっくり肥料として効きます。○ 元肥施用前の留意点・土壌診断に基づく土壌pHと養分バランスを整えた上で元肥を施用します。・土作りとして、家畜ふん堆肥の施用が望ましいが、リン酸やカリ過剰の畑での施用は控えます。*濃縮堆肥の「スーパーコンポ」は、成分量が調整されているため、リン酸やカリ過剰の畑での施用が可能です。チッソ肥料や石灰資材としても効果が有り、微量要素や土壌団粒化効果が高い「腐植酸」が含まれているため、土壌改良資材としても有効です。○ 再生リン入り肥料の使い方・野菜の種類と作付け時期(作型)別に策定されている県の「作物別施肥基準」に従って施用量を決めます。・施用量は、基本的には施肥基準の元肥チッソ成分量に合わせます。*地力がある畑は10~20%元肥を減らし、地力が低い畑には元肥は基準通りとし、追肥時期を早めます。下水再生リン入り肥料を使った試験栽培について4

元のページ  ../index.html#4

このブックを見る