今月の高品質果実のため栽培管理や初期防除の徹底を営農技術顧問青木 隆 < 次年度の花粉の確保について > 前述したように、昨年の中国花粉の輸入停止に伴い、花粉の購入は引き続き出来ない状況です。 次年度の花粉確保のため、多めに花粉採取している事とは思いますが、不足していると心配される場合は、受粉した後に残った花や遅れ花を採花し、それらの花の花粉精製を行ってください。 < 摘果の徹底を > これも昨年お願いしましたが、花粉問題から結果枝を多く残している方もいられると思います。 結果として着果過多気味に陥ることも考えられ、そのため摘果が遅れることもあります。 このような事態になると高品質な果実の生産につながらないばかりか、樹勢低下を招く恐れがありますので、摘果の徹底をお願いします。 また、授粉用にミツバチやマルハナバチを利用する方もいられると思いますが、こちらも着果過多に陥る事もありますので充分注意することお願いします。 < 開花期前後、摘果時期の防除 > 4月から梅雨明けにかけては、黒星病の重点防除期間に当たります。 特に開花期前後は初期防除の重要な時期にあたります。 予防・治療効果ともに高いDMI剤(FRACコード【3】)を中心に散布しますが、耐性菌の発生を防ぎDMI剤の効果を高めるため、予防剤の混用散布をお願いします。 具体的には、下記のように殺虫剤との3剤混用になります。 殺虫剤では昨年ニセナシサビダニの被害がやや見受けられましたので、落花期に登録がある薬剤を散布します。 なお、カブリダニ等を用いる天敵防除を実施される方は4月下旬から天敵設置されるまでは影響日数に充分配慮して散布してください。 ( 落花期 )・ 殺菌剤 スコア顆粒水和剤【3】4000倍 混 用 トレノックスフロアブル【M3】500倍・ 殺虫剤 モベントフロアブル【23】2000倍(天敵防除の場合はサンマイト水和剤【21A】1500倍・天敵影響日数30日前)なお、トレノックスフロアブルは心腐れ症(胴枯病菌)にも登録があります。 ( 摘果始め )・ 殺菌剤 カナメフロアブル【7】8000倍・ 殺虫剤 ハチハチフロアブル【21A.39】2000倍 (天敵影響日数30日前) ( 養分転換期 )・ 殺菌剤 ファンタジスタ顆粒水和剤【4】4000倍 混用・ 殺虫剤 マブリック水和剤20【3A】2000倍 又は ウララDF【29】2000倍(天敵防除の場合はアクタラ顆粒水溶剤【4A】2000倍・天敵影響日数7日前) < 無核化促進のためのアグレプト液剤処理 > 「シャインマスカット」は「藤稔」よりGA処理だけでは種子残り(しいなも含む)しやすい傾向があります。 またGA1回処理の場合は必須になります。 【果樹】2ブドウナ シ 昨年はナシについては中国産花粉の輸入停止に伴い、花粉採取等作業に例年以上に苦慮されたかとは思います。 今年もその状況は変わらないので、昨年の反省点等を鑑み、確実な対策をお願いします。 また、例年の事ではありますが、4月はナシでは受粉作業から始まり、下旬は予備摘果に追われる日々かと思います。 また、ブドウ、カキ、カンキツ類などの新梢が伸び始めます。 今年も高品質生産にむけて、栽培管理や病害虫防除の徹底をお願いします。(文中の農薬名につづく【 】内はRACコードを表しています)4
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