JA横浜営農情報_2025年3月
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神奈川県農業技術センター横浜川崎地区事務所TEL.045-934-2376異常気象の対策を考えた野菜づくりの計画を立てましょう。(担当 田村) 2024年は前年と同様に春先から気温が高く、夏の猛暑も長引き観測史上最も高い気温となりました。気温だけでなく降雨にも大きな変化が見られました。7月の降雨は前年同様少なく、12月も全く降雨がありませんでした。また関東地方で台風の通過は無かったものの、いわゆるゲリラ豪雨的な降雨は増えています。す。私たち人間は、ともすると暑さに慣れてしまいますが、植物や害虫は温度に対して敏感です。長年の習慣や経験に合わせるのではなく、気象条件の変化に合わせた栽培管理を計画しましょう。※遮熱資材を活用しましょう 温度を下げる資材として、多くの方は「寒冷紗」を思い浮かべることと思いますが、気温が高くなりすぎると「光」を遮るだけでは温度は下がりません。光の中の「熱線(赤外線)」を遮る効果の高い遮熱資材を使いましょう。※害虫対策はよりしっかりと 厳冬期の期間が短いと越冬する害虫が増加し、高温期が続くと世代交代が早まり発生期間が長引きます。オオタバコガの被害は初夏から目立つようになりました。また、主に果樹で発生が問題となるカメムシが果菜類にも発生し被害が出ています。よく観察し適期に防除するとともに、畑の周囲の雑草が発生源にならないように小まめに除草しましょう(伸びた雑草を刈るとカメムシ等が一気に畑に侵入します)。※潅水できるようにしましょう 高温期は局地的な降雨が多くなり、他の時期でも期待通りに降雨があるわけではありません。予定通りに播種や定植、生育促進ができる潅水対策を実施しましょう。※栽培記録に気象状況も記入しましょう これまではは種なら「は種日」を記しておけばその後の参考になりました。しかし気象状況の変化で前年通りでは失敗することがあります。最高・最低気温等を記しておけば、より役立つ記録になるでしょう。表を見比べると夏秋期の気温は、3年前に比べてこの2年は特に暑く、暑さが長引いたことがわかります。またこの時期の降水量も不安定で6

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