〈 かいよう病防除 〉 レモン、オレンジ、はるみなど、かいよう病に罹病しやすいカンキツは生育初期の防除が欠かせません(写真2)。 これらのカンキツでは、3月にコサイド3000【M01】の1000倍(クレフノン200倍加用)または、ICボルドー66D【M01】の100倍(アビオンE加用)を必ず散布してください。 〈 カイガラムシ防除 〉 近年は温暖化の影響もあってカイガラムシ類の発生が多くなっています。 温州ミカンを含むカンキツ全般で目立っていますので、特に前年からカイガラムシが目立っている園では、4月上旬にアプロード水和剤【16】1000倍(ハーベストオイル100倍混用)を散布しましょう。 〈 剪定時の耕種的防除 〉 剪定作業に合わせて次のような耕種的防除を行うと、春以降の病害虫の密度を下げることができますので、地味な作業ですが、しっかり行ってください。 ●黒点病枯れ枝を切り取って、園外に持ち出して処分しましょう。 ●かいよう病(写真2)、そうか病昨年の多発枝を切り取って埋没または園外処分します。 ●カイガラムシ類、コナジラミ類混み合った枝、特にスソ枝の切り取りや間引きをしましょう。 ●チャノキイロアザミウマ防風垣の刈り込みなど、適切な管理をしましょう。 〈 樹幹害虫防除 〉 樹幹害虫にはヒメコスカシバ、フタモンマダラメイガがあり、前年春から伸びた新梢の基部(写真3)や太枝の粗皮が荒くなった分岐部に幼虫が寄生して、形成層を食害することで、枯死や樹勢低下を起こします。 「富有」の老木や早生品種「伊豆」では多発しますので特に注意してください。 これらの防除には4月中下旬~5月上旬(開花前)にフェニックスフロアブル【28】(開花期まで、1回)200倍の高濃度散布が効果的です。 1.8m以下の主幹部や主枝に1樹当たり2ℓ程度ムラなく散布します。 葉にかからないよう注意してください。 〈 カイガラムシ類防除 〉 クワシロカイガラムシなどのカイガラムシ類の休眠期防除は、剪定後の3月上旬にスプレーオイル【NC】100倍とアプロード水和剤【16】1000倍を混用散布してください。 なお、アプロードフロアブルはキウイフルーツには登録がありませんので、注意してください。 レモンなどカ キキウイフルーツ【 写真2 かいよう病の被害果実と葉 】【 写真2 かいよう病の被害果実と葉 】【 写真3 新梢基部の樹幹害虫被害 】【 写真3 新梢基部の樹幹害虫被害 】11
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