JA横浜_ディスクロージャー誌2023
34/114

市場リスクとは、金利、為替、株式等の様々な市場のリスクファクターの変動により、資産・負債(オフ・バランスを含む)の価値が変動し、損失を被るリスクや、資産・負債から生み出される収益が変動し損失を被るリスクのことで、主に金利リスク、為替リスク、価格変動リスク等のことです。流動性リスクとは、財務内容の悪化等により必要な資金が確保できなくなり、資金繰りがつかなくなる場合や、資金の確保に通常よりも著しく高い金利での資金調達を余儀なくされることにより損失を被るリスク(資金繰りリスク)および市場の混乱等により市場において取引ができなかったり、通常よりも著しく不利な価格での取引を余儀なくされることにより損失を被るリスク(市場流動性リスク)のことです。オペレーショナル・リスクとは、業務の過程、役職員の活動もしくは、システムが不適切であること、または外生的な事象により損失を被るリスクのことです。また、事務リスク、システムリスク等について、事務手続を整備し、その有効性について自店検査を実施するとともに内部監査を受け、事故・事務ミスが発生した場合は速やかに状況を把握する体制を整備して、リスク発生後の対応および改善が迅速・正確に反映できるようつとめています。当JAでは、金利・株価・為替等の変動により損失を被るリスクを的確に把握し、財務の健全性と収益力強化とのバランス管理を行うため、ALM委員会を設置しています。ALM委員会では、経済・金融情勢の変化に伴い発生する市場リスクを極力回避し、リスク量の適正化・収益の極大化に向けた運用方針を協議・決定しています。なお、金利リスクについては、資産・負債の各項目について、調達・運用構造の分析から、金利変動による収益の影響を軽減すべく検討を行っています。当JAでは、ALM委員会において、調達・運用資金や、支払いに備える資金の管理を行っています。また、不測の資金流出に備えるため、法令に基づく基準を上回る資金を常に用意しているほか、信用業務部が運用・調達資金の満期管理を行うとともに、大口の資金流出情報を併せて資金繰りの適正化をはかっています。また、神奈川県信連、農林中金の系統三段階で連携をはかり、万全の態勢を整えています。なお、市場流動性リスクについては、投資判断を行う際の重要な要素と位置づけ、商品ごとに異なる流動性(換金性)を把握したうえで、運用方針などの策定を行っています。当JAでは、内部監査・自店検査・コンプライアンス報告での問題点を「事務改善検討委員会」、「事務システム委員会」において検討し、早急に対応策をはかるとともに相互牽制機能が十分発揮される内部管理体制を構築し、事務誤り・不正を未然に防止する体制を整えているほか、「情報セキュリティ基本方針(セキュリティポリシー)」を設定し、情報の管理およびシステムリスク管理の強化をはかっています。▪ 市場リスク管理▪ 流動性リスク管理▪ オペレーショナル・リスク管理32

元のページ  ../index.html#34

このブックを見る