JA横浜_ディスクロージャー誌2023
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信用リスクとは、信用供与先の財務状況の悪化等により、資産(オフ・バランスを含む)の価値が減少ないし消失し、金融機関が損失を被るリスクのことです。当JAでは、自己責任原則に基づき、内部管理体制を充実させるため、3つの委員会(「ALM委員会」「クレジット委員会」「事務システム委員会」)とリスク管理の専担部署として「総合リスク管理部リスク管理課」を設置し、業務の健全性および適切性の確保につとめています。金融自由化の進展と多様化する組合員・利用者のニーズにお応えするため、JAの信用業務も事業量の増加とともに高度化・複雑化し、これに伴うリスクも増大しています。また、昨今の国際情勢をふまえ、マネー・ローンダリングおよびテロ資金供与等の金融サービスの濫用防止対策(マネロン等対策)の重要性はこれまでになく高まっています。当JAではマネロン等対策を重要課題の1つとして位置付け、リスクに応じた対策を適切に講じています。◆クレジット委員会貸出金等にかかる信用リスクを適切にマネジメントし、良質な貸出金の伸長による適正な利益を確保するための協議・決定を行っています。具体的な内容としては、①与信限度額の設定・管理、②業種別・資金使途別貸出ポートフォリオの分析、③不良債権の処理方針、④資産の償却・引当の検討等を行っています。◆内部牽制体制審査機能(審査部)と業務推進機能(事業推進部)を分離したなかで、厳正な審査のもと、貸出利用者の信用力、事業計画、返済能力等に十分留意しつつ健全な貸出の実行につとめています。◆債権の管理・回収専担部署として審査部債権管理課が、債権の管理・回収につとめています。なお、資産自己査定の結果に基づき、「資産の償却・引当基準」に沿って貸倒引当金を計上し、資産および財務の健全化につとめています。◆信用リスク管理システム自己査定等の事務効率化のため、自己査定支援・個人財務登録システム、担保不動産評価・管理システムを用いて、適切な信用リスク管理を行っています。リスク管理の体制▪ コンプライアンス担当者コンプライアンス担当者を本店各課・各支店および地区営農経済センターに配置し、日常業務におけるコンプライアンス遵守状況のチェック、組合員・利用者からの苦情等およびコンプライアンスに関する職員からの相談等の対応などを通じ、コンプライアンスの徹底をはかっています。▪ 苦情等受付窓口組合員・利用者からのご意見等を真摯に捉え、様々な角度から客観的に見つめ直し、その意向をふまえた業務運営と質的な向上をめざしています。また、組合員・利用者の幅広いニーズと負託に応えた積極的な業務遂行の機会として、苦情・相談等の受付窓口を設置しています。▪ 信用リスク管理 313

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