4「ハマッ子」直売所メルカートきた店季節の野菜が並ぶ店内 農家の安定した収入を確保することは、農業経営を持続させる上でとても重要で、私たちの将来の「食」の在り方にも関わってきます。JA横浜「ハマッ子」直売所メルカートきた店の出荷者グループは、農畜産物の品質向上に努め、適正価格の実現へとつなげてきました。その取り組みを紹介します。 都筑区東方町の「ハマッ子」直売所メルカートきた店では、販売する農畜産物の品質向上を図り、農家で組織する出荷者協議会が今年新たな出荷のルールを設定しました。これを機に、集客・売り上げがアップ。生産コストを反映した適正な価格の実現にもつなげています。 同店ではこれまで、出荷に関する詳細な取り決めを設けていなかったことから、規格や荷姿の統一性に欠け、サイズや形の不ぞろいや傷のついた野菜の混入が度々生じるなど、品質面での課題がありました。早く売り切るため、初めから安い値段で売る出荷者もいたといいます。 「ハマッ子」直売所では、出荷した農家自身が売値を決めるシステムになっていますが、こうした環境では質の良い野菜を作っても思うような値を付けにくく、農家にとっては魅力的な出荷先とはいえませんでした。 新たなルールの設定は今年6月。品目ごとに規格や荷姿の基準を決め、厳守することを互いに約束しました。 今、同店では質の高い野菜が店頭にそろいます。出荷者にとっては、自信を持って育てた野菜に納得のいく価格を付けられる環境が整いました。来店客も増え、飲食店などプロの料理人の姿も目立つようになりました。 作り手にとって適正価格の実現は、新たな生産意欲にもつながります。同店の取り組みが、良質な農畜産物を通じて消費者の理解と信頼を深め、地元農業への応援へと広がることが望まれます。出荷ルールの取り決めで良品そろう\品質向上と信頼関係が適正価格を支える/\品質向上と信頼関係が適正価格を支える/生産者グループの取り組み
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