落葉果樹の梨は、葉が落ちた冬は眠りについています。この間に、栽培管理の中でも非常に重要な剪定を行います。その年の収量を確保しつつ、翌年や数年先のことを考えながら作業します。 春は花の季節3月になると蕾が膨らんできます。大玉の梨を作るため、開花前のわずかな期間で摘蕾をします。花が咲く4月には、人工授粉を行います。一般的には「梵天」という器具を使い、ひと花ずつ手作業で授粉していきます。その後、果実の大きさや形が分かってきた頃に摘果が始まります。予備摘果・本摘果を経て、最終的に10アール当たり8000〜1万個の収穫を目指します。7月下旬ごろには、いよいよ収穫期を迎えます。浜なしの主力品種「幸水」は平年で8月の旧盆直前から、8月下旬から9月上旬には「豊水」が販売されます。3300〜400gの大玉になる極早生品種幸水(こうすい)8月中旬ごろ豊水(ほうすい)8月下旬〜9月上旬あきづき9月中旬ごろLED防蛾灯で害虫防除収穫時期特性てき らい大きく育った梨を収穫糖度12〜13の大玉。酸味が少なく食味が良い甘みと酸味のバランスが良く、果汁が豊富害虫被害を防ぐため、フェロモン剤を使ったり、LED防蛾灯を設置する農園が増加しています。こうした技術を取り入れることで、農薬散布回数の削減に努めています。せん ていぼん てんてき か梵天を使った授粉作業500g前後の大玉。糖度12〜13で非常においしいぼう が 冬の剪定作業 夏〜秋は収穫浜なしの主な品種香麗(こうれい)品種名7月下旬〜8月上旬浜なし 栽培の1年
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