JA横浜 vol.225
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つし西洋野菜で勝負村田敦あさん(44) 都筑区仲町台本場でDJの武者修行 ばり夜の帳とが落ちた畑で、軽トラックのヘッドライトを頼りに収穫を急ぐ。またある時は、午前3時から出荷調整に追われることも。隙間時間に村田さんが手掛けるのは、ルッコラ、パクチー、ラディッシュ、ビーツ、カーリーケールなどの西洋野菜。地元飲食店の依頼で、ラディッキオという葉菜類のイタリア野菜にも挑戦中だ。農作業は基本一人。堆肥散布も畝立てもマルチ張りも手作業の重労働だが、「お客さんが待っているので頑張れる」と、疲れを感じさせない。販路は自身の直売所と、JA「ハマッ子」直売所メルカートきた店や一括販売への出荷が中心。IKEA港北や都筑区役所での都筑野菜朝市にも出店する。村田さんは大学在学中からDJを始め、「SELECTORARTS」というDJネームでレゲエのミックスCDを何枚もリリース。卒業後に就農し、その間も音楽活動を続けていたが、本場のニューヨークでプレイしたいという夢が捨てきれなかった。留学を決意し、5年間の武者修行でスキルと感性を磨いた。帰国後も実家を手伝いながら、音楽中心の生活を続けてきた。40歳を目前に一線から退くことを考え始め、DJは趣味にとどめて、本気で農業と向き合う覚悟を決めた。平成28年に神奈川県のかながわ農業アカデミーに入学。2年間学ぶ中で、西洋野菜に挑戦したいと、目指す方向が見えてきた。ルッコラの出来栄えを確認しながら収穫する村田さん村田敦さんは、農業に打ち込むかたわら、DJとしても活動する「DJファーマー」だ。日中は小松菜とホウレンソウを市場出荷する実家の村田農園に従事しながら、休場日の前日や早朝・夜間などに時間を捻出し、自身が主体となって西洋野菜を生産し直売する。近隣農家が扱わない野菜で個性を打ち出し、音楽で人を楽しませてきた気質を農業でも発揮する。DJが全力で挑む農業西洋野菜で個性前面に

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