児童らに農の大切さ発信えることはみんな同じ。すぐにライバルが増え、売り切るのが難しくなった」と振り返る。市営地下鉄・センター南駅前にある「イタリアンバル約出荷だった。きっかけは、妻の美里さんがランチで訪れた際の気付き。「オープンして間もないから、野菜の仕入先を探しているのではないか」と村田さんに勧めた。後日、店主に声を掛たところ話がトントン拍子に進み、出荷の契約を結び新たな販路を確立した。場に左右されにくく安定経営につながることはもちろん、廃棄ロスを格段に減らせたことが村田さんにとって最大の利点となった。A品だけでなく、規格外品も快く受け入れてくれる。「どんな野菜でもおいしい料理にしてくれるので、お互いに良い関係を築くことができている」と笑顔を見せる。く食べてもらいたい」という思いから、食農教育活動にも積極的に取り組む。3年前、地元小学校で行う収穫体転機となったのは8年前に始めた、バンビーノ」との契店との直接取引のため、価格が市「子どもたちに地元の野菜をおいし験の依頼を受けことが始まり。翌年には、先輩農家からの紹介でJAの『食農教育マイスター』に登録。以来、JAが市内の子どもたちを対象に開く農業体験「あぐり塾」や、市内専門学校との産学連携プロジェクトに協力し、活動の幅を広げてきた。畑での授業は、関心を持ってもらえるよう横浜農業の実態をまとめた自作の資料を活用。積極的に農機具に触れてもらい、収穫体験では「好きなだけ持っていきなよ」と、参加者に楽しんでもらうことをモットーとする。活動を続ける中で、野菜の仕入先を探す参加者と出会い、販路を獲得することもできた。食農教育マイスターという肩書きがあるからこそ、消費者から信頼される生産者として、農業の魅力を発信することができるという。「子どもたちから苦手だった野菜が食べられるようになった話や、収穫した野菜を家族で食べた話を聞くと、農業をやっていてよかったと感じる」。食農教育での学びや体験が子どもたちの記憶に残り、市内産の野菜を積極的に食べてもらうことで、地元農業が活性化することは間違いない。子どもや若者との交流が村田さんの営農意欲を沸き立たせている。右左上左下 収穫体験に向けて小松菜の生育を確認種まきからネットの張り方まで丁寧に教える野菜は出荷先のレストランからも重宝される
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