進路選択は「農業」一筋契約出荷で安定経営田幸一さん。父・妻と共に地域の特産品である小松菜を主力に年間約70品目を手掛け、区内レストランや地元小学校へ出荷している。都市化が進む中、若い世代に農業の面白さを伝えようと、JAの『食農教育マイスター』に登録し、農業の大切さを発信している。都筑区の東方農業専用地区にある90㌃の畑で、露地野菜を生産する村農家で現在12代目。「農業を継ぐという思いは昔から変わらなかった」と話す村田さん。学生の頃から、学業の合間を縫い、農作業を手伝っていた。進もうと考えていたが、家族の勧めで県立かながわ農業アカデミーに2年間通学。基礎知識を身に付け平成励んだ。村田さんの就農を誰よりも喜んだのは祖父。「家族3代で農業ができるなんて夢にも思わなかった」という言葉が今も忘れられない。んが担う。主力の小松菜は通年で栽培。「いなむら」や「みなみ」など5品種をリレーし生産する。また、夏はトマトやナス、冬はダイコンやハクサイなど多品目栽培にも力を入れる。村田家は、江戸時代から続く野菜高校卒業後はすぐに農業の道に現在、畑仕事のほとんどを村田さ就農当時、父とは方向性の違いでぶつかることも多く、やりたいことができないもどかしい日々が続いた。祖父が12年前に他界、5年前に父と作業内容を明確に分けたことで、村田さんも経営の一部を任されるように。父に「好きなことをやってみな」と後押しされ、将来を見据えて小松菜専門の生産形態から、少量多品目栽培に着手。今の営農スタイルを築き上げた。現在、生産する野菜は区内レストランや地元小学校の給食用に出荷している。村田家では父の代まで、市場出荷に力を入れていたが販路を見直し、就農時から挑戦したいと考えていた直売所出荷を取り入れた。これまでに、JA「ハマッ子」直売所の他、区内の商業施設にある直売や市内ホテルのレストランへ卸すなど積極的に販路を広げてきた。しかし、「考19年に就農し、祖父・父と共に農業に都筑区東方町村田 幸一さん(37)多品目栽培で販路拡大食農教育で交流の輪広げる濱農浪漫
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