JA横浜_AgriVOL.248
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チャレンジから学ぶ右上下右下左きんりょうへんきたコウヤマキとヤマモモは特に大切にしている植木だ。だが接ぎ木は難しく、活着がうまくいかないことも多い。「自然が相手なので、毎年異なる生育状況を見極めなくてはならない。それでも苦労する分、成功したときの喜びは一段と大きい」と話す。が欠かせない。薬剤散布は人々が活動を始める前の早朝に済ませ、騒音を伴う農機具の操作も生活への影響の少ない時間帯を慎重に選んで行うなど、近隣住民に迷惑がかからないよう、気を遣うという。せるため、これまで扱うことのなかった品目の生産にも目を向け、需要の掘り起こしを試みる。気候変動により年々温暖化が進む中、栽培がしやすくなったオーストラリアプランツやソヨゴなどを新たな育成品目として取り入れた。り合いからフォックスフェイスの種をもらい、新たに育てている。キツネの顔に似た形の黄色い実をつける一年数ある品目の中でも、父が育てて一方、作業時は周辺環境への配慮父から受け継いだ事業を発展さまた、研究熱心な康照さんは、知草で、幸せを呼ぶ縁起物として年末年始に飾られる植物だ。JA日吉支店の窓口に晩白柚と共に飾った際は、華やかさが来店客の目を引き、喜ばれた。一方、10年ほど前には、先輩からニホンミツバチを譲り受け、悪戦苦闘を続けながら養蜂に挑戦している。桜の開花から2週間くらいが分蜂のシーズン。手作りの巣箱近くにニホンミツバチが好むラン(蜜蜂蘭)を置き、誘引するための仕掛けをする。「一見、植木の栽培とかけ離れているように思われるが、生き物を育てる難しさはどれも同じ」。毎年同じようにはいかないが、年1回の秋の採蜜が楽しみだという。新たな学びを得て、チャレンジを続ける康照さんの今後の課題は、「同じ植木でも質の良いものを作ること」。その上で、経験豊富な仲間は大切な存在だ。「毎年、同じことを繰り返しているだけでは知識や技術は磨かれない。一歩でも良き先輩に近づけるよう日々研さんに励みたい」と思いを語る。農業に加え、今年4月にはJA資産保全部の部長に就任。分野を問わず多方面で活躍する康照さんの意気込みは止まらない。オリーブの剪定作業経営のサポート役の妻・三葉さん㊧と康照さん参考書を手に学ぶ手作りのニホンミツバチの巣箱せんてい

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