Agri横浜 vol.212
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輸入の第一条件は、日本の露地で育つもの。たとえ顧客のニーズに合っていても、日本の環境に合わなくては意味がない。仕入れたくても仕入れられない、育てたくても育てられないという葛藤の末、条件や流通に適したものを自身の経験や周囲の知恵を借りて選んでいる。現在は世界各国の植木職人と頻繁に情報交換を行うなど、国境を超えた仲間意識があるという。「植物を扱う者同士、通じるものがある。現地の人の助けがあって、困難も乗り越えられた」古屋植木は小川さんと長男をメインに、従業員7人で植木の手入れから輸入までを担う。苗木、挿し木の増殖は、北海道から九州まで全国の協力業者に委託。植物に合う土地や気候に配慮し、協力を依頼する。顧客は建築士やデザイナーなど、流行を作り上げる専門業種がほとんど。「植木のイメージを図面やデザインに落とし込むプロに、生半可な知識では対応できない」と、仕入れには小川さんや長男と共に、従業員も交代で同行する。実際に見て触れることで、顧客との信頼を築いてきた。「求められる植木の種類はさまざま。その植物がどこにあろうとも、一人一人が求めるものに応え続けていく」と、古屋植木はこれからも世界を駆け巡る。流行に情熱を持って対応品種ごとに性質の異なる植物を管理する ホームページは英語版も用意Farmer Photo

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