Agri横浜 vol.212
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写真4かいよう病(果実病斑)かいよう病(葉の病斑)写真5令和2年度営農相談体制メルカート窓口営農相談日(相談時間9〜16時)メルカートき たみなみいそごつおかかながわ田 奈毎 週毎 週毎 週花・植木福井英治第1・3第2・4・5毎 週第1・3・5第1・3・5果  樹北尾一郎第2・3・5第1・4第2・4・5第1・3・■は営農技術顧問、 ■は㈲サカタテクノサービスが 対応します・隔週で対応する曜日もあります のでご注意ください・窓口相談は、お休みや相談時間 を変更する場合があります*メルカート定休日の設定に伴い、 火曜日の相談日は水曜日に変更 になりました畜  産川西隆智……………技術顧問の担当技術顧問連絡先……………野  菜営農経済センター ☎(805)6612森東海雄・山田良雄月水木土金第1・3・5第1・3・5第2・4第2・4毎 週花弁雄しべ剪定や摘果などの注意点をおさらいし、上手にレモンを栽培しましょう。3 きれいな果実を収穫するためにレモンの果実に発生する最も代表的な病害は「かいよう病」です(写真4、5)。かいよう病は細菌が原因ですので、防除は基本的に銅剤を使います。「コサイド3000」を、発芽前(3月)は1000倍、生育期(5月)は2000倍で、いずれも「クレフノン」200倍を混用して散布してください。レモンの花は栄養状態が悪いと不完全な花が多くなり、結実が悪くなる場合があります。レモンの花は〈図1〉のように5枚の花弁図1:レモンの花があり、その内側に雌しべ(柱頭)多くの雄しべ、中央に雌しべがあります。たくさん花が咲いても、雌しべの先端の丸い柱頭がある花と無い花があり、丸い柱頭が無い花を「不完全花」と呼びます。不完全花は実を結びませんから、開花後すぐに落ちてしまいます。受粉には主に昆虫の働きが必要です。開花期に昆虫が訪花しなかった場合は、受粉が不完全になり結実しにくくなります。その場合は、乾いた絵筆などを使って人工授粉してあげましょう。なお、花弁の先端が黄色くなって散り始めていると、人工授粉の効果は期待できませんので、タイミングを見て遅れないよう注意してください。(3)花が咲いて小さな実がなっても落ちてしまう場合レモンに限らず、かんきつ類では6〜7月の梅雨の時期に生理落果が起きます。これは、7月中には収まって8月に入ると落ちなくなりますので、生理落果が収まったら余分な果実を摘果しましょう。しかし、少しだけなった果実が落ちることがあります。樹勢が強すぎて栄養成長が盛んになりすぎると、新梢と果実が養分を奪い合ってしまい、果実が養分不足になり落果してしまうようです。樹勢を落ち着かせるよう、剪定や施肥を工夫しましょう。なお、病気ではありませんが、レモンにはトゲがあるため、果実に刺傷などができやすくなります。作業の妨げにもなりますので、適宜切り取ってください。大きなトゲを基部から切り取っても、樹体に影響はありません(ユズでも同様です)。果実が〈写真6〉のように黒く汚れる場合があります。これは「すす病」ですが、原因は主にカイガラムシ類です。カイガラムシから分泌されるものが果実や葉につくと、そこにすす病が発生します。カイガラムシ類の防除は、果実収穫後の年末から1月上旬に「機械油乳剤95」の写真6:すす病で汚れた葉と果実30倍などをムラがない    (温州ミカン)よう散布しましょう。果実が春までついている場合は散布できませんので、6月ごろに「アプロードフロアブル(収穫45日前、3回)」を1000倍で散布してください。(2)花が咲いてもすぐに落ちてしまう場合

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