JA横浜_Agri横浜Vol.259
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限られた農地での営農野菜本来のおいしさ追求ン・新規農業後継者講座」を令和4年度に受講し、同時に就農した。会社勤めをしていたが、体調不良がきっかけで退職。家族と話し合った結果、祖父が管理していた畑を引き継ぐことを決め、県立かながわ農業アカデミーに1年間通った。学校で得る知識だけでなく、始めのうちは祖父にも教えを請い、野菜作りのノウハウを学んだ。祖父が第一線を退いた現在は、小原さんが畑仕事の全てを担う。「畑を継ぐのは定年後だろうと思っていた。予想よりも早く就農することになったが、今思えば体力のあるうちに決断して良かった」と話す。で周辺の都市開発により農地が減少し、生産した野菜はほぼ全量を自小原さんは、JAが開く「Uター管理する畑は15㌃ほど。祖父の代家消費していたという。小原さんは就農を決めてから、アカデミー通学中の研修先農家で作付け品目の助言を受けるなど、販売の再開を目指して情報を集めていった。本当に売れる野菜は何なのか、自分なりの答えを出すために1年目は年間で約40品目を少しずつ作付けた。港南区が開く直売などで売れ行きを確認し、現在は約20品目まで絞り込んで生産している。主力はトマトやナスといった果菜類。畑の面積が限られていることに加え、栽培管理を一人で行うため、効率良く収量を確保できる作物を選んだ。周辺地域はイモ類やタマネギが多く生産され、果菜類を手掛ける農家が少ないことも後押しになった。今夏、最も力を入れた作物はトマト。「直売には欠かせない野菜。なお畑で露地野菜を生産する小原裕太さん。JA野菜部日野支部に所属し、他の農家と共にJA日野支店や港南公会堂で開かれる直売で地元野菜のPRに励む。就農時から「祖父の作る野菜の味」の再現に取り組む一方で土壌改良などを進めながら、その味を超えるために研さんを重ねている。横浜横須賀道路・港南台ICから車で5分ほどの住宅街の一角にある港南区港南台小原 裕太さん(34)濱農浪漫おいしい野菜を地域住民へ品質・味を追求する若手農家

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