JA横浜_Agri横浜Vol.259
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チーズ食料安全保障をみんなで考えよう 豊かで、華やかな私たちの食卓。おいしいもの、好みのものが存分に口にできる毎日ですが、実は多くのリスクと隣り合わせであることを皆さんは知っていますか? その一つが、我が国の食料自給率の低さです。カロリーベースでわずか38%(令和5年度)しかなく、実に食料の6割を輸入に頼っているのです。政府は令和12年までに45%に引き上げるという目標値を定めていますが、実現には高いハードルが続きます。 世界各地で自然災害や紛争が多発しています。日本が多くの食料を輸入している国で干ばつや洪水、あるいは紛争によって食料生産が減少したら私たちの食生活はどうなるでしょう? 事実、ロシアのウクライナ侵攻によって世界の食料価格は高騰し、日本の食は新たなリスクに直面しました。 新型コロナウイルスの感染が広がり始めた時、マスク不足が大きな問題になりました。もしこれが食料だったら…。工業製品であるマスクは急いで増産できますが、農畜産物はそうはいきません。必要なときに、必要な量の食料を安定的に供給できるための「食料安全保障」の重要性がここにあります。 さらに、2050年には世界の人口がで約1・4倍に膨れ上がると見込まれています。この人口増加に伴い、世界が必要とする食料は約1・7倍に増加すると予測されます。飢餓問題がいまだ解決を見ない中、世界規模での一層深刻な食料不足が懸念されます。 「食料は、外国から安く輸入すればよい」。そんな考えは、もう過去のものです。米7 どうなる?ニッポンの食 どうする?ニッポンの農 私たちの「国」で「消」費する食べ物は、できるだけこの「国」で生「産」する。JAグループは、日本の食と農を支え、未来につなぐ重要なキーワードとして「国消国産」を提唱しています。しかし理想への道のりは険しく、多くの課題も立ちはだかりますに、私たちの食と農のこれからを考えてみませんか。。10・11月は「国消国産月間」。この機会6%輸入依存の日本の食卓は      リスクと隣り合わせ出典:農林水産省(%)1009080706050403020100昭和4045■農林水産省「食料自給表」より12172227令和2538なぜ今国消国産?カロリーベース食料自給率畜産物砂糖作物油糧種子穀物果実39%牛乳・乳製品27%※小麦海藻類魚介類(食用)56%(年度)大豆野菜肉類8%※■「令和4年度食料需給表」(農林水産省)をもとに作成注:数値は品目別自給率(重量ベース)。 ※は飼料自給率を考慮した値505560平成2特集特集97億人に増加し、2010年からの40年洋食15%私たちが食べているものの約6割*は外国から輸入している食卓から見た食料自給率(令和4年度)79%67%和食99%

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