金毎 週月水木土【写真7】ナシの純花粉・■は営農技術顧問、 ■は㈲サカタテクノサービスが 対応します・隔週で対応する曜日もあります のでご注意ください・窓口相談は、お休みや相談時間 を変更する場合があります令和6年度営農相談体制メルカート窓口営農相談日(相談時間9〜16時)メルカートき たみなみいそごつおかかながわ田 奈毎 週毎 週毎 週花・植木福井英治第1・2・3・5第4第2・4・5第1・3第1・3・5第3第1・5果 樹北尾一郎・青木隆……………技術顧問の担当技術顧問連絡先……………野 菜森東海雄・山田良雄営農経済センター ☎(805)6612第1・3・5第1・3・5第2・4毎 週第2・4毎 週せきしょうし【写真8】「梵天」授粉ぼんてん【写真9】「ラブタッチ」授粉果実の出来を左右する授粉作業。各生産者は、花粉採取などの事前準備をしっかり行うことで、おいしい「浜なし」を消費者に届けています。す。粗花粉をガーゼで二重に包み、アセトンの中で数十回揺することで花粉のみが濾されてガラス容器に沈殿します(写真6)。これを乾燥させると写真7のような純花粉がとれます。【写真6】有機溶剤による抽出人工授粉をする場合の純花粉の必要量は、10アール当たり20〜30gとされています。必要量を自家採取するためには、どのくらい花を摘めば良いかの目安にするため、JA横浜営農部では営農インストラクターを中心に今年の春に花粉採取の実証実験を行いました。それによると、受粉樹の品種にもよりますが摘み取った花の重量に対して純花粉は0.03%ほどでした。10アールで20g必要だとすれば、摘み取る花の量は6.7kgとなります。軽い花を、しかも限られた日数で摘み取ることは非常に労力がかかります。ましてや受粉樹の樹高が高いと高所作業になりますが、高品質な「浜なし」を安定して収穫するためには避けられない作業と言えるでしょう。純花粉を使って人工授粉する場合、多くの生産者は「石松子」というピンク色の花粉増量剤で5倍程度に希釈しています。果実をならせたい花を狙って授粉しなければならないので、効率が悪く人手を要しますが写真8のような「梵天」を使う場合が多いようです。大面積で効率重視の場合は、写真9の「花粉交配機(商品名:ラブタッチ)」を使用する方もいます。人工授粉は高品質果実を安定生産するため避けられない作業ですが、今回ご紹介した通り、花摘みから花粉採取まで労力と時間を費やします。労働力不足や高齢化の対策として他の手段を考える必要が出てきました。今後期待できる技術としては、受粉専用の「クロマルハナバチ」を利用する方法があります。前提として、①園内に数品種のナシを混植していること②クロマルハナバチが逃げたり、鳥に食べられないようナシ園を細かいネット(多目的防災網)で囲んでいること③クロマルハナバチに影響が出にくい農薬の選択など防除方法を変更すること―が必要になります。横浜では一部の先進的農家の皆さんが数年前から取り組んでおり、良い結果が得られていることから、今後の普及が大いに期待されます。4.どれくらい花粉が必要でしょうか5.人工授粉はどうやるのでしょう6.授粉作業のこれから
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