Agri横浜 vol.211
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出荷者から譲り受けた野菜を乾燥し商品化「食べきり協力店」に登録食べ残しゼロを目指すフードバンク事業で、「子ども食堂」に野菜を提供青葉区 「ハマッ子」直売所中里店×青葉ファームランド瀬谷区 旬菜ぐぅ食堂泉区 「ハマッ子」直売所みなみ店×NPO法人だんだんの樹JAから提供された野菜を無駄なく活用する丹羽さん    だし」青葉区鉄町の青葉ファームランドは、JA「ハマッ子」直売所中里店の出荷者から買い手の付かなかった野菜を譲り受けて乾燥製品を作り、食品ロス削減に尽力しています。店に専用の回収コンテナを置き、野菜の再利用に賛同する同店出荷者の協力を得て、状態の良い残った野菜を入れてもらいます。多いときは、コンテナが一杯になるほど。これらを裁断し乾燥機に入れて、これまでに10種類ほどを商品化し、同店に出荷。売れ筋は、シイタケ・ネギ・ニンジン・小松菜をミックスしたもので、みそ汁の具に最適とのこと。また、同ファームで は通年で菌床シイタケを生産していますが、500個の菌床からコンテナ8個分の商品化できない部分が発生します。これらを乾燥シイタケにし、ロスを最小限にします。中でも、石突きをティーバッグに詰めた「出汁とり用」は、直売所の人気商品です。横浜 市では、食べ残しを減らす取り組みとして、「食べきり協力店」事業を進めています。市内で飲食店などを営む事業者を対象に、①小盛メニュー等の導入②食べ残しを減らすための呼びかけの実践ーなど、5項管理責任者の三堀泰広さんは、「食べられるものを捨てるのは忍びない。乾燥製品が横浜野菜を見直すきっかけになってくれれば」と話します。目の要件のうち、1項目以上に取り組む店舗を「食べきり 協力店」として登録し、ホームページなどで紹介しています。瀬谷区の「旬菜ぐぅ食堂」は、地元の野菜を使って栄養バランスの取れた料理を提供し、女性客が多く訪れる店。店主の中里とみ恵さんは、「注文を伺う時に一声かけ、食べきれるごはんの量を確認しているので、食べ残しはほとんどない。大量に作り置きをしないこともロスを減らすコツした。JA は2018年4月より「フードバンク事業」を実施しています。「ハマッ子」直売所みなみ店をモデル店舗とし、当日買い手の付かなかった野菜を、農家の善意で地域の福祉団体と話していまが行う「子ども食堂」へ寄贈するもの。同店出荷者に協力を依頼し、地域貢献に成果を 上げています。き、月1回。泉区社会福祉協議会の仲介で、現在は泉区のNPO法人だんだんの樹が運営する交流施設「コミュニティだんだん」で毎週水曜日の夕方に開く子ども食堂や、カフェコーナーのランチで活用されています。さんは、「野菜はありがたく使わせていただき、ここでの廃棄はゼロ。こうした取り組みの輪が広がり、食品ロスが減ってくれればうれしい」と期待を込めます。野菜の提供日は1団体につマネージャーの丹羽喜代子乾燥機に野菜を入れる三堀さんごはんの量を調整して食べきりをすすめる中里さん農家やJA、飲食店、企業が、それぞれの立場で食品ロス削減に向けて取り組むさまざまな事例を紹介します。食品ロス削減に向けて 私たちができること

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