JA横浜_Agri横浜Vol.270
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予想以上に順調に進んだが―。横目で見ているだけだった祖父が無断で収穫し、近所に配ってしまった。横山さんは「祖父も内心では認めてくれていたのかな」と笑顔を見せる。今では笑い話の一つだが、これが固定概念を覆す成功事例に。ここから品種数を増やし、中でも〝色〟にこだわることで農業の楽しさ、やりがいを実感できるようになっていった。管理はほぼ一人で担うように。「失敗してもすべて自分の責任。恐れずに挑戦を繰り返してきた」と話す。現在、ハウスと露地合計で1・5㌶を管理。真夏の2カ月を避けてほぼ周年で生産するトマトを主力に約20品目を手がける。「個性を出したい」と変わり種野菜も栽培。出荷はJA「ハマッ子」直売所数店舗や量販店、3年前には自宅近くで直売も始めた。違いがほとんどで、味が想像できることや消費者の目を引きやすいことが利点。赤、紫、黄色、オレンジのトマトをはじめ、白色のニンジンや赤色のオクラがあり、店頭に並ぶとカラフルで映える。「栽培して楽しく、売って楽しく、消費者が見て食べても楽しい」がモットー。目指すは皆を笑顔にする農園だ。7年前に祖父が亡くなり、ほ場の変わり種野菜は一般的な野菜の色挑戦は農作物以外にも多岐にわたる。平成30年には食の安全や環境保全の観点から市内で初めて国際認証を取得(過去に認証を受けていた)。「自分の部屋の片付けには無頓着だが、仕事に関しては整理整頓を心がけている。作業のマニュアル化をしないと気が済まない性格」と自身を分析し、数多くの審査項目をクリアして園を世界基準の安全な栽培環境に整備した。環境にも配慮し、今年からサトイモの畑で生分解性マルチを試験的に導入した。収穫後に土にすき込めるため、ゴミを出さず作業負担が減ることがメリット。耐久性などまだ課題はあるが、供給拡大を進めるJAと意見を交わしながら本格導入を検討する。力を入れるのは地元の「食」と「農」を次代につなぐこと。小学生向けの食農教育や給食への食材提供を通じて自身のファンを増やす。「今年から家族の意向でヤギを飼い始めたことで、消費者との交流も増えた」と横山さん。農業が身近な地域だからこそ、顔が見える農家として存在感を高めている。地元農業を次代につなぐ左上下右下左 右万願寺トウガラシの収穫作業今春に生まれたばかりの子ヤギ「クロネ」と遊ぶ横山さん資材の整理整頓は徹底され、常にどこに何があるかを把握する中区本町にあるTSUBAKI食堂が取り組む横浜の食文化と魅力を発信する18区丼プロジェクト。7月は地元小学生らが考案した泉区丼「ウルトラ(冷)メン」を提供し、横山さんのナスが使われた。

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