JA横浜_Agri横浜Vol.258
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 港南区港南台にある「塩澤農園」でペチュニアやマリーゴールドを中心に花苗を生産する塩澤博樹さん。以前は自動車業界のエンジニアとして会社に勤め、農業とは無縁の生活を過ごしていました。 4年前、結婚を機に就農。義父で同園主の幸博さんからは「継がなくてもいい」と言われていましたが、新しい業界に挑戦してみたいと思い就農を決意しました。「義父のおかげもあり、ノウハウや基盤は整っていて、ゼロから始めるとはいえメンタル的にも安心できた」と話します。 最初の1年間は、幸博さんにつきっきりで仕事のノウハウを学びました。朝起きるところから日中の作業、寝るまで幸博さんがどのような動きをしているのか学ぶ一方、基礎知識は参考書を開き独学で身に付けていきました。 現在、花苗の栽培管理は主に博樹さんが担当。3棟のハウストの花苗や野菜苗を手掛けます。経営で心掛けていることは生産工程の最適化。消費者の需要によって、品目の選別や販売方法の見直しを定期的に行う博樹さん。生産量は維持しつつ作業の効率化を図りながら、品質向上や高単価品種の生産に取り組み収益向上を目指します。 目標は「塩澤農園の看板になるような花をつくること」。これを実現させるために、自信を持って作れる品種を考え安定的に生産することに注力します。 博樹さんは、「日々の作業の中にデジタル要素を積極的に取り入れたい」と話します。初期投資のかかるスマート農業導入の前に、コストの低い作業日報のクラウド管理や市況のデータ収集に着手。可能な範囲でIT化か   き花 卉農業とは全く関わりのない人生だった生産工程の最適化を図るデジタル導入でさらなる効率化を目指す品質維持と効率化の両立新規就農者の推移港南区港南台 塩澤博樹さん (31) (人)(JA横浜調べ)302520151050R3年度R4年度R5年度R6年度23262519令和3年度修了生特集特集12㌃で年間約30品目、15万ポッ 近年、農業者の減少や高齢化などに伴い、農業生産基盤の維持が懸念される中、新たな担い手への期待が高まっています。JA横浜管内では今年度、新たに25人が就農しました。今回は、JAのUターン・新規農業後継者講座の修了生で若手後継者として活躍する2人から、農業にかける思いや抱負を聞きました。新規就農から現在

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