JA横浜_Agri Vol.246
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活動の幅を広げるき、在宅する消費者が減少傾向。園芸に時間をかけられなくなり、ニーズが変わってきているという。注目度が高いのは花がらを摘む程度の管理で長持ちするポーチュラカ。現在の生活スタイルには最適で、同園では市内の花農家が春の花苗の出荷を終えて一段落する時期を狙い栽培する。2棟7㌃の温室で管理。花色は全9色あり、混ぜて出荷するために花期の7月から親株の挿し木を色別に始める。年明けに採取した挿し穂を一箱に集めて無作為に挿すことで華やかな商品に仕上げている。たことで例年より2週間ほど早い、5月中旬から出荷が始まった。出荷先は東京都内のフラワーオークションジャパンや東京砧花き園芸市場、JAの「ハマッ子」直売所メルカートかながわ店。7月末までに約5000鉢を納めた。来年は温暖化による生育の早まりを逆手に取り、母の日商材としても売り出していく。園芸協会、全国では日本花き生産協最近はコロナ禍の影響が落ち着今シーズンは気温が高い日が続い横浜産花卉の普及のため、県では会での活動を始めた。所属する生産者はベテランが多く、加藤さんは一番の若手として同世代の意見や課題を吸い上げて解決策を模索している。「『2027横浜国際園芸博覧会』の成功が今の目標。横浜の生産力をPRする絶好の場になる」と話す。今年、義父から経営を引き継いだ加藤さん。「築き上げてきたものを守りながら、自分の色も加えていく」と目標を掲げる。今季は可能な範囲で〝ワンオペ農業〟に挑戦中。作業が計画通りに進まず後手に回り、義父の偉大さを身に染みて感じているという。7月からはシクラメンの作業を進めている。鉢上げをして夏を越し、8月中旬からは葉が締まった高品質なシクラメンを仕立て上げるため、葉組みの作業を徹底する。出荷までに3回以上行い、11月下旬から直売を始める予定だ。同園の販売は、春夏は市場出荷と契約栽培、冬は直売が主力。最近では消費者から「年間を通じて直売をやってほしい」という声が増えているため、今後は対面販売を主軸として交流サイト(SNS)やECサイトを活用した販売を計画する。「反響を聞ける場は大切。試行錯誤して近い将来、実現させたい」と思いを語る。右上下右下左シクラメンの株姿を整える葉組の作業ポーチュラカの出荷準備力作業は全て一人でこなす整然と並ぶ鉢上げしたシクラメン

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