JA横浜_Agri横浜Vol.257
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折りウグイスのさえずりが聞こえてくる6月のキュウリ畑に、収穫作業に打ち込む豊田さんの姿があった。20㌢余りに真っすぐ伸びた、青々とした果実を丁寧に切り取っていく。この時期、キュウリの生長は驚くほど早い。1日置いただけで太さは2倍、長さは30㌢以上になることも。「こうなっては売り物にならない。ロスを防ぐためにも、取り残しの無いよう目を配っています」。「Ⅴアーチ」。歯切れが良く、食味に優れた品種だ。カボチャの「ときわパワーZ2」を台木に接ぎ木で育ててきた。接ぎ木は病害への抵抗性や気象の変化への適応力を高め、収量を安定させる効果がある一方、活着させるには経験と熟練が欠かせない。竹林に囲まれた小高い丘の上、時約2㌃で作付けているキュウリは「駆け出しのころの活着は3割ほど。今はやっと8割くらいが着くようになったが、まだまだ勉強中」と話す。豊田さんは、6月初旬に行われたJAが主催する野菜立毛品評会にキュウリを出品。訪れた審査員は「果実のそろいが良い。日々の細やかな管理の成果が表れている」と、努力をたたえた。豊田さんは就農17年。結婚を機に妻の実家に入ったことで、農業人生が始まった。金融関係の仕事からの転身。文字通り畑違いの世界だ。野菜作りは義父の背中を追い、体で覚えた。JA青壮年部にも入り、仲間に教えを請うた。当時すでに40代半ば。「最年長の新人」と冷やかされながらも、みな親切に教えてくれた。4年ほどで青壮年部を卒業し、野菜部に加入。ここでも先輩農家の取新吉田町。豊田正和さんは妻の育代さんと共に、この地で露地栽培に取り組む。夏はキュウリ、トマト、ナスなど果菜類を中心に、冬はダイコンやカブ、ホウレンソウ、ブロッコリーなど。限られた労力でムリ・ムダ・ムラの無い作業を心掛け、安定経営の維持に努める。丘陵地が連なり、その懐には昔ながらの谷戸の風景が点在する港北区熟練の技で豊かな実り周囲に支えられて今日に港北区新吉田町豊田 正和さん(62)濱農浪漫義父の後継いで17年改善重ね安定経営

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