Agri横浜 vol.211
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術を学ぶため、JAの女性農業者講座や、神奈川県農業技術センターの農業セミナーを続けざまに受講。空いている畑での試験栽培を経て、平成26年、自分にGOサインを出し、苗木を定植した。何十年も芝を生産した畑は天地返しをしていない。JAのアグリサポート事業を利用し、硬盤破砕を行った。一方、弱酸性の土壌だったことが幸いした。ブルーベリーは酸性土壌が適しているからだ。剪せ定てに4カ月かかる。乾燥に弱いいんそのため、植え付け時には1株にバケツ2~3杯のピートモスを混ぜ、さらに酸性化を促した。誤算もあった。寒冷地に向くハイブッシュ系の苗木が、気候に合わず50本ほど枯れてしまった。最大の誤算は管理の大変さ。冬場のブルーベリーは十分なかん水が必要だが、畑に井戸はない。軽トラに積んだタンクに水をため、手作業で地道にまく。家族の協力があってこそできる一人農業。力仕事は男手を借りる。母には除草、長女にはホームページの運営やインスタグラムでの情報発信と、手が回らない部分を補ってもらう。籾山さんは、「作業に追われる毎日だが、始めて良かったと今は実感している。今後はラズベリーとブラックベリーの摘み取りも視野に入れたい」と、その表情は充実感に満ちていた。出荷用の収穫作業。大粒の果実に仕事への充実感が増す(左から)広子さん、母・喜き與よ子こさんFamily Photo

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