Agri横浜 vol.211
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健全株感染株感染感染株卵月水木金土ミナミキイロアザミウマ成虫死ぬまで媒介できる卵にはウイルスは移らない保毒ミナミキイロアザミウマ幼虫保毒幼虫時に感染株を吸汁し、ウイルスを獲得するアルミホイル人の目から見た赤色の防虫ネットメルカートき たみなみいそごつおかかながわ田 奈毎 週毎 週毎 週成虫が分散し健全株を吸汁してウイルスを媒介する△汁液土壌種子目合い0.25mm目合い1mmアザミウマ類から見た赤色の防虫ネット野  菜営農経済センター ☎(805)6612森東海雄・山田良雄第1・3・5第1・3・5第2・4毎 週第2・4毎 週作物の健康を守るためには、しっかりと予防することが大切です。・■は営農技術顧問、 ■は㈲サカタテクノサービスが 対応します・隔週で対応する曜日もあります のでご注意ください・窓口相談は、お休みや相談時間 を変更する場合があります令和3年度営農相談体制メルカート窓口営農相談日(相談時間9~16時)花・植木福井英治第1・3第2・4・5第2・3・5第1・4第2・4・5第1・3第1・3・5第1・3・5果  樹北尾一郎畜  産……………技術顧問の担当技術顧問連絡先……………川西隆智ウイルス病の予防=媒介害虫の予防ウイルス病は、感染すると治療法がありません。感染しない・させない、すなわち予防すること、媒介する害虫と作物とを隔離することが基本です。主な予防法の特徴などについて紹介します。1.防虫ネットや不織布などで被覆するウイルスを保毒したヒメトビウンカや、トマトの黄化葉巻病ウイルスを保毒したコナジラミは、卵を通じて世代を超えてウイルスを持ち続ける種類もあります。家庭の網戸と同じ原理です。微小害虫が作物に飛来・加害できないようにするためには、0.25ミリ程度の小さな網目が必要です。網目が小さくなると、風通しが悪くなり、病害が発生しやすくなる欠点があります。2.害虫の光習性を利用した回避方法アザミウマは赤色を黒色として認識するため、赤いネットを張ることにより飛来を回避できます。 アブラムシは、アルミホイルなどキラキラしたものを避け、アザミウマは太陽の反射光で方向が分からなくなる特性があります。作物の株元にアルミホイルや防鳥テープなどアルミ製のひもを張ることにより、害虫の飛来を少なくすることができます。3.好きな色でおびき寄せるアブラムシやコナジラミは黄色を好み、アザミウマは青色を好みます。害虫の好む色が付いた粘着シートを作物の近くに設置し捕獲します。*被害や害虫個体数軽減効果の他、害虫の飛来確認(発生予察)に大変有効です。4.天敵や忌避植物を利用する自然界はさまざまな生物が共存・競合しています。害虫の天敵を誘引・増殖する植物が「バンカー植物(麦やソルゴーなど)」、害虫の飛来を邪魔するものが「障壁植物(ソルゴーなど)」と呼ばれています。畑の周囲や作物の間(間作・混作)に栽培します。その他の方法として、①ウイルス病抵抗性遺伝子を持った品種を育成する ②生長点栽培方法(ウイルスに感染していない生長点付近の細胞を切り取って、無菌状態の試験管内で生育させた株を利用する方法)―があります。サツマイモなど種子以外の栄養部位で増殖する作物で実用化され、「ウイルスフリー苗」として販売されています。 6リットル程度の黄色バケツに水3リットル、ヨーグルト大さじ1杯、ごま油数滴、蜂蜜数滴を入れ畑などに置くと、アブラムシがバケツの中に飛び込んで(誘引されて)、捕殺(油で呼吸阻害)できます。 いずれの方法も、ウイルスの種類ごとに対応するため、多くの人手と時間、多大な費用がかかります。

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