JA横浜_Agri Vol.244
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無駄をなくしたい思いから洗練された加工技術けんしょう旬、遠藤さんは「筍の水煮」の加工作業に追われていた。掘ったタケノコは鮮度を保つため、すぐにゆでて真空パックに詰める。さらに70℃のお湯で殺菌することにより、半年は保存ができる。「ハマッ子」直売所に出荷して売れ残ってしまった父・武次さんの野菜を見た母・一枝さんの思い。「お父さんが育てた作物を無駄にしたくない。何とかできないか」と、平成23年に加工所の営業許可を取得。最初は一枝さんの手伝いから始めた加工作業も、27年ごろから一人で行うようになった。考程度。JAの女性農業者講座を受講し、基礎知識を学んだ。作業はタケノコの最盛期である4月下加工品づくりの出発点は、JA加工技術はほぼ独学で、書籍は参多忙な家事の合間に行い、夜中になることもある。腱鞘炎になってしまうほど夢中になりすぎたこともあるが、辛いと思ったことは一度もないという。食材を無駄にしたくない気持ちから、B品の曲がったキュウリやタケノコの硬い部分も加工用に生かす。加工品を作り始めて10年ほどたった今では、「同じダイコンでも、その年によって甘さや硬さが違う。切った瞬間に厚さや調味料の分量を決める」と、体が覚えているので瞬時にひらめく。次々と生まれる加工品のレパートリーは、数えたことがない。年間を通じて一番人気は「筍の水煮」。「ゆず大根」や「Qちゃん風きゅうり漬」、「紫大根の甘酢漬」も人気が高い。地域の集まりに参加した際、料理面積を有する。西端に位置する上飯田町に、旬の野菜を使って加工品を作る遠藤早苗さんの加工所「つけものサロン」がある。「食材を無駄にしたくない」という強い思いから、通年でさまざまな加工品を製造・販売する。「見た目も大事」とラベルも手作りする遠藤さん。加工品に対する熱い思いはとまらない。市の南西部に位置する泉区。藤沢市と大和市に接し、市内最大の農地泉区上飯田町遠藤 早苗さん(61)濱農浪漫レパートリーは無限大加工の技と味を磨く

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