JA横浜 vol.232
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消費者目線で元気な配色 か 族に任せてスーツに着替え、4月に山下公園で開かれた花壇展の表彰式に臨んだ(P22写真参照)。の日はNHK「趣味の園芸」の公開収録もあり、塩川さんから買った花苗を手にする園芸ファンも。屋外で咲き誇るバラと一体化するように、会場内も多彩なバラで装飾。特設ステージでは、山中竹春横浜市長が、JA花卉部中央ブロック長の塩川さんに横浜市長賞を授与。W受賞となった市民賞は同ブロックの内田洋平さんが受け、「結果は出来過ぎ」と、部員仲間と勝ち取った栄誉を、互いにかみしめた。してきた。今年は花卉部の中央ブロックが担当。この時期は、花苗生産者にとって出荷の最盛期で、塩川さんがデザインを引き受けたのは大きな決断だった。しかし、幅4㍍、奥行き2・5㍍の花壇の植え込みスケッチを3案描いた頃には、「JA横浜の名を背負っての出展に意欲が沸いた」と振り返る。ラスと園芸作業台をイメージして、ホームセンターで角材を調達。夜にハウスで切り込みをした。花壇の区画会場は市庁舎内のアトリウム。こ花壇展にはJA横浜が毎年出展DIY好きから、花壇に据えるテは抽選だが、結果を見た時は「ラッキー」と思った。右手後方が氷川丸やベイブリッジ、左手は大さん橋や豪華客船というからこの上ない。プランでは、計算し尽くした設計や同系色のグラデーションはあえて避け、花で輪郭線を描かない自然な植え込みにも徹した。主役には、ピンクや黄色といった元気が出る配色を選択。「花好きな市民が好きな色の花を直売で買ったら、こうなった―というのが発想の原点」で、市民投票での最多獲得もうなずける。角材はアンティーク調の白塗りでは、主役の花より目立つため、木材本来の色を生かした。展示の準備では、先輩が鉢植えやハンギングバスケットの寄せ植えを引き受けてくれ、若手部員が手ほどきを受けながら制作した。「部員の皆さんは日頃からフランクに接してくれる。共同作業でも直売所でも。『あの花、渋めの品種だけど、どうやって作るの』と聞けば、分け隔てなく教えてくれる」。こういう部員仲間の姿勢は、消費者への気遣いにも通じ、塩川さんの理想像だ。   暑さに強いポーチュラカの挿し木による増殖に向け、穂木を採取右   する塩川さん   横浜市庁舎の敷地で多彩な花を販売左上   格好の撮影スポットになったJA横浜が出展の花壇左下き

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