JA横浜 vol.232
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栗原職員生産横浜キャベツは数多くある品種の総称。春は「金系201号」「中早生2号」「初恋」「あおば」などが主流です。甘みとシャキシャキ感が魅力で葉の巻きがゆるく、柔らかいので生食がお薦め。秋冬は「しずはま」「いろどり」「かぎろひ」など。球が締まってずしりと重たく、平たいのが特徴。生食でもおいしいですが、寒さが厳しくなると甘味が増すため、煮込みや炒め物に向いています。  量販店では年間を通じて購入できるキャベツ。市内産の旬は大産地と時期をずらした5〜6月と10〜12月です。近年は度重なる異常気象により生育環境が大きく変わり、出荷時期が他産地と重なることが増えたため、販売競争が厳しくなっています。現在、首都圏の市場で横浜産キャベツの需要が最も高まるのが10月。市場担当者によると、この時期は県内産で共販として出荷されるほとんどが横浜のものになるそうです。今シーズン、神奈川区神大寺の藤巻修介さんの畑では4月下旬から収穫が始まりました。作付面積は90㌃で、「金系201号」「中早生2号」「中早生3号」「初恋」をリレーさせ、6月中旬までに約3000ケースを出荷。春先の寒暖差により、生育が1週間ほど遅れましたが出来は上々です。藤巻さんは「部会には同世代の仲間も多いので、一緒に横浜キャベツを盛り上げていきたい。先輩たちが築き上げたブランドイメージを守り続けていくために責任をもって栽培していく」と、高い志で農作業に励んでいます。担当者。着任して3年目の栗原智朗職員の主な業務は部会の出荷予定数と市場からの受注の取りまとめです。生産者と市場をつなぐハブ的な存在としても機能しています。もあり、出荷量が減少傾向なのが課題。栗原職員は「横浜キャベツの評価は高い。生産地と消費地が近い横浜の利点を生かした売り方を模索していきたい。ブランド価値の維持と販路拡大が自分の役目」と話します。共販に欠かせないのがJAの近年は価格低下などの影響キャベツの特徴と販売競争生産者と市場をつなぐキャベツが最盛期の畑では専用の段ボール箱が山積みに出荷時は生産者の荷下ろしを手伝います。栽培状況や今後の出荷の見通しなどを聞き取り、要望があればすぐに市場担当者にもつなぐように心掛けています。キャベツ育成期間中、菅田羽沢農業専用地区の景色は圧巻自動定植機を使って省力化収穫時に葉の巻き具合などを丁寧に確認して箱詰めする藤巻さん市場のニーズに応え続け高めてきたブランド力。生産地と消費地の近さを強みに大産地と戦う共販部会。

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