Agri横浜 vol.210
9/13

析により足りない肥料を補っていくことで、トマト栽培に適した理想の土壌に仕上げていく。苗はハウス2棟10㌃に、約1000株を定植。収穫は4月から7月までと、11月から翌年2月までで、棟ごとにずらす。2、3段目のトマトが赤くなる頃には土壌の水分を切り、糖度を高める。品種は、父の代から25年間変らず「桃太郎ファイト」。甘くてコクがあり、完熟で販売するのに適しているが、皮が柔らかく傷つきやすいので運搬には気を使う。森顧問は「この品種は、糖度6・5度で甘い方だが鈴木さんのトマトは9度を超えることもあり驚いた。さらに、糖度を保ったまま、ここまで実を大きくすることは容易ではない。栽培技術の高さがわかる」と話す。1年前、巡回中の森顧問があまりの糖度の高さに「計器が壊れているのでは」と思い、別の糖度計を持ち込んだエピソードもあった。出荷先はJAの「ハマッ子」直売所メルカートいそご店、本郷店の他、自宅前の直売所で販売。「釜利谷トマト」の愛称でPRする。「お父さんの味に近づいたわね」と父の代からの常連客の言葉に、「親父の味は越えたと思ったんだけどな」と鈴木さん。その表情には自信がみなぎっているこだわりのトマト栽培完熟トマトを収穫する鈴木さん。トマトの尻部にはおいしさの証し「スターマーク」が放射状に現れるFarmer Photo

元のページ  ../index.html#9

このブックを見る