JA横浜_Agri横浜Vol.267
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売出荷を主軸に、年間30品目ほどを手がけていた。両親が高齢になり、作業負担を軽減させるため15年前に市場出荷に移行。年間10〜15品目に絞り1品目当たりの作付け量を増やした。市場での優位性を勝ち取るため、日頃から市場担当者やバイヤーからの情報収集は欠かさない。マイモなど。瀬谷地区で生産されるラッカセイは大粒で「まゆ玉」の愛称で高い人気を誇る。この大粒品種の栽培を最初に始めたのが岩□家だ。約20年前、一般に出回る前の品種を特別に手に入れたことがきっかけで、瀬谷の名物になればと他の農家にも栽培を勧めていった。まずは味を知ってもらうため知人らに試食を依頼する中、「見た目が繭玉みたいだね」と岩□さんは就農20年目。当初は直主力はラッカセイやニンジン、サツ言われたことで、愛称が決まった。市場に出回る品の中で、生ラッカセイは希少。「日持ちがしないことや、調整作業に手間がかかることから、出荷者が少ないんだと思う」。岩□さんは洗浄や脱夾を機械で効率的に行い、市場の需要に応える。他の品目もスーパーのバイヤー等から客層などの情報を聞き、品種選定や荷姿の参考にする。「市場は直売に比べ、A品・B品の扱いがシビア。選別を徹底し、B品は加工用に出荷する。『もったいない』と言われることもあるが、きちんと仕分けをすることが市場での信頼につながる」と話す。荷造りでも異物の混入には細心の注意を払い、良質な品物で有利販売につなげている。元々、3カ所・計3・5㌶の畑と水田を管理していたが、園芸博の区画整地域の特産を市場出荷農地減少「今は我慢の時」始めている瀬谷区。海軍道路沿いに広がっていた上瀬谷農業専用地区は区画整理され、「農業振興ゾーン」として生まれ変わる。この地域で露地野菜を手がける岩□良一さんは、環境変化に合わせて営農スタイルを変えながら、消費者へ地元農業の魅力を伝えている。2027年国際園芸博覧会(園芸博)の開催を前に、町の景色が変わり瀬谷区竹村町岩□ 良一さん(42)環境変化を好機に瀬谷ならではの営農目指す濱農浪漫

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