JA横浜_AgriVol.243
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が難しかった」という。最近では、国内の種苗会社が海外品種を日本向けに改良して販売することも増え、収量の安定につながってきている。管理の改善も欠かさない。初めての作付けは種袋に書かれた時期に合わせて行い、翌年からは同系統の作物を参考に種まきのタイミングをずらしたり、被覆資材を使ったりと、日々研究に励む。この積み重ねが功を奏し、ヨーロッパ東地中海沿岸原産でサラダなどに適した独特の苦味がある葉物野菜「エンダイブ」は、収量が大きく増加した。を後回しにすれば品質に影響し、絶対に後悔する。種まきや施肥に限らず、除草などもタイミングを逃さない」と力を込める。重視し、有機肥料と化学肥料をバランスよく使う。食味を良くするために、有機配合肥料にカニやカキ殻、魚粉、鶏ふんなどを作物に合わせて追加する。食感や見栄えの良さは、化学肥料の力を借りる。信悟さんは、「化学肥料に抵抗のある人もいるが、うちでは『いいとこ取り』をしている。見た目の良さも商品価値に影響す種の品質に頼るだけでなく、栽培「どれだけ勉強を重ねても、作業施肥管理は野菜の食味や食感をるからね」と話す。現在の出荷先は地元農家で運営する直売所「きよマルシェ」のほか、保土ケ谷区の松原商店街にある「BIZEN Mercato」などのスーパー5店舗や新宿ルミネなど。個人経営の店が多く、取引が長く続かないこともあるが、「農家仲間のアドバイスもあって、次々に出荷先が見つかる。仲間がいるからこそ、自分たちなりの農業が続けられる。本当にありがたい」と千景さん。平成23年に認定農業者となったことで行政とのつながりも生まれ、イベント出店への声掛けも増加。「小澤農園を知ってもらうチャンス」と捉え、積極的に参加している。一方、海外品種など「珍しい野菜」を主力に生産しているため、消費者に対するアプローチに悩むことも。2人は「特に高齢の方は『食べ方が分からない』などの理由で、手に取ってくれないことが多いが、カラフルなダイコンでも、青首ダイコンと同じように調理できる。珍しい品物を選ぶワクワク感や、彩り豊かな食卓を楽しんでもらいたい」と思いを語る。販路拡大で農園を周知左上下サラダミックスの出荷準備をする小澤さん夫妻令和元年12月1日放送のtvk「かながわ旬菜ナビ」ではイタリア野菜をPR栽培管理を徹底し美しく育った「ワサビナ」

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