JA横浜 vol.230
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息をのむ作物の均整美 欧米の人々が度々口にする「日本は美しい国」。それは、四季の変化、心優しい人々、ごみや落書きの少ない町並み…と理由はさまざまです。横浜はまさにこれらの魅力が詰まった縮図。特集では「農と緑のある風景」に注目し、四季の景観を写真で紹介します。() 新緑がまばゆい5月、横浜では花や緑が最も華やぎます。市の花はバラ。中区の山下公園や港の見える丘公園のセンス溢れるバラ園では、夢心地に満たされます。 アーチ状に仕立てられた山下公園のツルバラ写真上。左右の支柱では、らせん状に巻かれたツルが上に向かい、頂部では横に誘引。株全体に花を着けているのは、ツルを横に寝かすほど花芽が枝の先端以外にも着ける性質から。「浜なし」の樹形をみると共通点も。写真左中は、泉区中田北の長谷川昌章さんの園。主幹を途中で真横に寝かせて隣の樹に接ぐ「ジョイント栽培」を採用。小枝を左右に誘引し、実を全体にならせます。 横浜が誇る小松菜。都筑区の複数の農業専用地区では、港北ニュータウンを背に、1年を通じ早朝の散策がお勧めの山下公園。人もまばらで、バラの芳香をかぎ分けながら、ゆっくり愛でられる管理が行き届いた長谷川さんの梨園。「枝の扱い方が丁寧で、絵に描いたようだ」と北尾一郎技術顧問。地表を牧草で覆う草生栽培を導入。園の周囲は風除けのため、常緑の生け垣が整然と植わる。時折、キジの甲高い声が響く種まき機で2条単位の列ができている中山知樹さんの小松菜畑。時期は11月中旬。列の間隔は前年より少し拡大。「大雨で肥料分が流れると追肥が必要。これを想定しての改善策」と中山さん特集特集農と緑のある風景を巡る横浜って、いいな。

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