Agri横浜 vol.218
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野菜畑は二人の展望席晴れた日は最高のお立ち台 ・・やとかさぐももと ひろ泉区和泉町の並木谷農業専用地区は、西側には遮るものがなく、広がる野菜畑を前景に中央の富士山や、右の大山や丹沢山塊、左の箱根連山の大パノラマが望める場所です。この町の石川幹泰さん・恭子さん夫妻は、日常に溶け込む富士山の眺めに、天候や季節の移ろいを感じるといいます。「山頂に笠雲がかかれば翌日の雨予報は外れない」と幹泰さん。3月と10月の数日間は、山頂に夕日が沈む「ダイヤモンド富士」の狙い時。「3月14日、畑仕事を終えた頃、西側がやけにまぶしいと思ったらこの日だった」と、二人はその荘厳さに思わずスマホを向けました。いだ当初、横浜のイメージとかけ離れたのどかな景観に驚いたそう。「富士山を毎日撮ろうとした頃もあった」と笑います。二人のお気に入り―それは、厚木航空基地から低空を飛ぶ航空機とのコラボです。またがる尾根道からは、雄大な景色が展開します。鶴見区の大黒大橋から望む高層ビル群と富士山は、横浜らしさ全開です。参拝し高台に上ると、意外にも地下鉄と富士山との取り合わせが望めます。恭子さんは市外から嫁港南磯子栄の3区にぐっと下がって海の上。港南区の永谷天満宮でこの町の横浜で富士巡り 横浜市内を巡ると、日頃から見慣れていた富士の眺めが、随分変化するのに気づきます。目先を変えれば、町の中に富士を模した塚がある所も。特集で紹介するこれらの地の多くは、旅行誌にはあまり載りませんが、地元の人々にとって、誇れる風景や風習なのです。富士山を背景にキャベツ苗が植わる並木谷農業専用地区 右 下 キャベツを植え終えた石川さん夫妻 石川さんがスマホで撮った3月の  ダイヤモンド富士 左 右上 右下 永谷天満宮の高台から見た富士山と横浜市営地下鉄ブルーライン(港南区上永谷) 円海山付近の尾根道からの眺望(港南区港南台・磯子区峰町・栄区上郷町の境界付近) 大黒大橋から望む、初日の出に染まる高層ビル群と富士山(鶴見区大黒ふ頭)東方農業専用地区からの富士山(都筑区東方町)富士信仰を物語る石碑(緑区東本郷)風景・風習は特別だった!特集特集

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