JA横浜_Agri横浜Vol.277
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せん てい 17技術顧問 福井 英治国際園芸博覧会(GREEN×EXPO 2027)も開幕まで1年を切り、各方面で花や緑の話題が多くなってきました。関係各機関は慌ただしい毎日を送っています。今回は、温暖化やさまざまな環境の影響で気が付かないうちに旺盛な繁殖力を発揮し、いつの間にか生息エリアを拡大している厄介な病害、昆虫、雑草(木)を紹介します。成虫産卵跡【病害】1.枝枯れ症「イヌツゲ(モチノキ科モチノキ属)」は生育旺盛で小さ【昆虫】1.チュウゴクアミガサハゴロモな葉が密生し、刈り込みや病害虫にも強く扱いやすいため、古くから生垣、玉物、仕立て物など全国的に使用されている代表的な樹種です。市内では10年ほど前からイヌツゲ(キンメツゲ・マメツゲ含む)が春先になると葉が茶色になり、年々被害が拡大し枝が枯れていく症状が増えています。イヌツゲは刈り込みにより仕立てることが大半なので、枝枯れ症状による葉色の変色や樹形の崩れは美観を損なうことになります。市内を巡回していても大半が写真のような症状で、きれいな生垣はほとんど見られません。初期症状のうちに登録上の農薬「トップジンM水和剤」の散布や、頻繁に被害部の枝の除去、被害が大きい場合は強剪定して芽を吹かすなどの方法はありますが、日頃から注意深く観察して管理しないと抑えきれません。被害がひどい場合は、樹種の変更も検討した方がよいかもしれません。神奈川県では令和6年8月、埼玉県で10月、山梨県で12月、東京都では昨年1月に特殊報(新たな病害虫の発生確認)が出されています。ナラ枯れとして数年前に大発生した「カシノナガキクイムシ」はコナラ、クヌギ、マテバシイなど特定樹種に偏っていましたが、外来種の「チュウゴクアミガサハゴロモ」はあらゆる樹種に飛来し、樹の上部の細い枝に産卵することにより枝が簡単に折れたりする危害を加えるため、観賞樹の価値を大きく下げてしまいます。ウメ、モモ、アンズ、ハナモモ等のバラ科果樹を加害することが報告されています。成虫と幼虫が葉面に寄生し、吸汁することにより葉色が徐々に薄くなり写真のような白化状態となります。生産現場では定期的な農薬散布で駆除していますが、一般家庭の庭や耕作放棄地ではこのような葉が普通に見られます。カメムシは国内に1300種以上が生息しており、暖冬や□となる豊富なスギ・ヒノキの影響でここ数年の間で全国的に大発生しています。特に果物やイネなどを吸う種類は都道府県が注意報や警報を発表しています。臭2.モモヒメヨコバイ3.カメムシ土や緑とふれあう暮らし緑の情報箱身近な厄介な生物

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