JA横浜_Agri横浜VOL.253
4/12

 加藤之弘さんは、ハウスでキュウリの抑制・半促成栽培を手掛けています。以前は露地栽培も行っていましたが、品質の良い品を安定的に生産するため、全てハウス栽培に切り替えました。 キュウリは葉やツルが触れるだけで曲がってしまう繊細な植物。実にストレスがかからないよう、風通しの良い仕立てにするなど管理を徹底し、真っすぐで見栄えの良い品を生産しています。また、うどんこ病発生時にまん延させないために、日頃から「少量多かん水」で乾燥も防いでいます。 苦みのないキュウリを育てるには、土作りが重要。窒素過多にならないよう、注意しています。 吉野康一さんは、消費者の声や先輩農家からの助言を参考に「売れるナス」の生産に力を注いでいます。現在は、一般的な千両ナスの他に、長ナス、白ナスを手掛けています。 果実の大きさは消費者によって好みが分かれますが、丸々と太っていることが売れるポイントの一つ。見栄えも重要なため、葉かきと剪定も手を抜きません。先輩農家からの「風の影響を受けても傷のないきれいな果実になるように」との教えが栽培管理の礎になっています。品種選びは消費者の反応を重視。バリエーションを増やして有利販売につなげています。 お薦めの食べ方は、素揚げにショウガ醤油。加熱することで食感の変化が楽しめます。 お薦めの食べ方は「ちくわキュウリ」。お酒のお供にぴったり。生食が多い野菜ですが、乱切りのキュウリをごま油と豆板醤で炒めたものも一押しです。せん てい 「フルーツトマト」を目指し、味にこだわった大玉トマトを生産する美濃口淳一さん。目標の糖度は6。甘みのある果実になるよう、定植後に根が活着してからは一切水を与えません。サイズは少し小ぶりになりますが、食味は抜群です。 収穫期は例年3月から6月まで。春のお彼岸からゴールデンウィークごろに収穫するものは最も甘さが出ておいしいといいます。直売所には、完熟状態で出荷することにこだわります。 トマトは、同じ品種でも生産者ごとに味の違いが出やすい野菜。自分なりのおいしさを追求できることや、消費者からの「おいしい」の声がやりがいになっています。 令和5年度立毛品評会のネギの部で優秀賞を受賞した守屋勝さん。例年、近隣農家と同じ品種を栽培していましたが、今シーズンは他の農家からの情報を参考に品種を変更。これが功を奏し、夏場の猛暑にも耐え、順調に生育しました。 長ネギは、強風が曲がりの原因に。真っすぐできれいな品にするため、特に土寄せの直前は気が抜けません。風で倒れてしまった際、自然と立ち上がるのを待つ農家もいますが、守屋さんは都度手作業で対応。畑に吹き込む風の向きに合わせて植え付けの方角を工夫し、作業の効率化を図っています。 お薦めの食べ方は「ねぎま」。ジューシーで甘みのある長ネギを存分に味わえます。 お薦めの食べ方は果実そのものの食味を堪能できる「生食」。完熟トマトをたっぷり使って作るミートソースも試す価値ありです。都筑区折本町加藤 之弘さん都筑区茅ケ崎東吉野 康一さん泉区下飯田町瀬谷区本郷守屋 勝さん生産者に栽培のこだわりを聞くランキング上位4品目ハウス栽培で安定生産消費者の声を作付けに生かす食味を追求し完熟で出荷品種見直し環境変化に対応美濃口 淳一さん

元のページ  ../index.html#4

このブックを見る