JA横浜_Agri横浜VOL.252
5/12

幅広いニーズに対応し   信頼得て販路を拡大       泉区和泉町の笛木英治さんは、県内でも数少ないハーブ専門の花き農家です。園芸農家の実家から独立して経営する「かながわハーブナーセリー」では、ハーブ苗やフレッシュハーブ100種類ほどを取り扱っています。同じ品種でも生育環境で香りや食感に違いが出るため、ハウスと露地40㌃を駆使して栽培。市場や飲食店、生花店などの多様なニーズに応えることで販路拡大につなげています。栽培を始めたのは20年ほど前。全国的にも専門農家が少なく、鑑賞用や食材としても需要があるハーブに可能性を感じたそうです。品種は一般的なものだけで約400種類。栽培環境に合う品種の選定から苦悩しながらも試行錯誤を重ね、市場での出荷が安定した7年前に開園しました。当初はハウスで市場と直売向けに苗のみを生産していましたが、農家仲間の紹介で飲食店とのつながりができ、露地も併用するように。病害虫は天然由来の木酢液やトウガラシ抽出液で対策。農薬に頼らない安全安心な作物の提供を心掛けます。「香りがとても良い」と高い評価を受け、今では県内10軒ほどの店に卸しています。ハーブは定番のローズマリーやタイムのほか、ガパオライスに使うホーリーバジルなども栽培。原産国がさまざまなため、品種の特徴に合わせて管理方法を変えています。ハーブは傷みやすく移送に不向きですが、同園の強みは出荷先の東京都や市内の市場への距離の近さ。摘み取ったその日に出荷することで産地と競い、担当者からの信頼を得ています。笛木さんは「栽培期間は周年で、季節に合った品種を手掛けている。最近では切り花も始めて新たな販路獲得につなげた。ハーブの楽しみ方は十人十色。さまざまなアプローチをして消費者にとって身近な存在にしていきたい」と意気込みます。 出荷の最盛期を迎えた春先の生産ほ場(昨年5月頃)多くの品目は種子から栽培してハウスで管理飲食店向けに収穫したローズマリードライ商品も充実させている左上左下右上右下材料レモングラス(ドライ)…小さじ1ニホンハッカ(ドライ)…小さじ1/3青シソ(ドライ)…小さじ1/3作り方県内でも希少なハーブ専門農園かながわハーブナーセリー和ハーブを使ったハーブティー材料(3〜4人分)鶏ひき肉…200g タマネギ…1/2個・ハーブとスパイスはお好みで使用してくださいハーブ [ニホンハッカ・青シソ・桑の葉・セージ]…各小さじ1スパイス [クミン・ターメリック・ナツメグ・コリアンダー]…各小さじ1ニンニク…1片 ショウガ…1片 カットトマト缶…1缶ローレル(ゲッケイジュ)…1枚 カレー粉…大さじ4塩…小さじ1 オイスターソース…少々作り方①フライパンに油をひき、みじん切りにしたタマネギをしんなりするまで炒める。②鶏ひき肉、すりおろしたニンニク、ショウガを加え、鶏肉の色が変わるまで炒める。③トマト缶、ハーブ、スパイス、ローレルを加え、ふたをして弱火で20分煮込む。④風味づけのオイスターソース、塩で味を調える。①ティーポットにドライのハーブを入れ、お湯を注ぐ。②2分程度ポットの中で蒸らしたらカップに注ぐ。すっきりとした爽やかな香りで消化促進効果のあるハーブをブレンドしているので、食後にも良いです。薬膳風カレー農家が教えるハーブを使ったレシピ

元のページ  ../index.html#5

このブックを見る