JA横浜_Agri横浜VOL.252
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*一般社団法人和ハーブ協会の定義による  「ハーブ」というと海外の香草のイメージが一般的ですが、日本にもハーブ&スパイスがあるのをご存じでしょうか。「和ハーブ*」とは江戸時代以前より日本各地で広く用いられ、生命と暮らしを支えてきた有用植物のことです。日本原産の野生種や栽培種、および外来種も含みます。土によって培われたもの。そして飲食や薬、お風呂、繊維、染め、生活材、儀礼、環境保持などに使われてきたものは、身近にあって欠かすことのできない、親しみある植物たちでした。コロナ禍を経て、再び自分たちの足元を見つ私たち日本人の心身は、日本の風め直す機運が高まると同時に、和ハーブへの注目度も一層増しています。風土の独自性とそこに育つ和ハーブの魅力を掛け合わせ、地域の新しい産業にしていく取り組みが今、全国各地で始まっています。昔から日本人は土地に息づく自然素材を生かすことで、健やかさ、美しさ、そして感性を育んできました。和ハーブは、今こそもっと私たちの暮らしの隅々になじんでも良いはずです。その可能性は無限大です。まずは一つ一つの植物について知り、各地でどのように使われてきたかを学びながら、新しい感性で暮らしに取り入れてみましょう。例えば、乾燥させた和ハーブを二握りほど手鍋に入れて煮出し、それをバスタブに入れてつかれば、自宅でも手軽に良い香りのお風呂が楽しめます。植物とその知恵を見直し始めると、季節や体調の変化を見逃さないようになり、いつもの散歩道や通勤・通学路も違って見えてきます。実は日々の暮らしだけでなく人生そのものを豊かにしてくれるのも、和ハーブの魅力なのです。特集特集

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