JA横浜 vol.227
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➡が ています。います。果実に袋がけしているのため、中の確認が難しいでそろっていました。の均一性も評価されました。●芝口さんは計画的な改植で現在の仕立てに切り替え、棚全体に果実がなるように育成。樹勢や棚下の明るさも適正で、質の高い房を作っ●近藤さんは主枝と側枝の配置が非常に上手くできてなかで、果実肥大も園全体●武井さんは樹高を低く保ち、剪定などの作業性を高めています。特に主力の「富有」は樹にむらなく果実を着けて多くの収量を確保。病害虫の被害が無く、果実さかずき柿の樹は、何も手入れをしなければ上に伸びる習性があり、徒長枝が1年に1、2㍍ほど伸びます。その一方で、日光に当たりにくくなるため、適切な剪定が必要です。これを防ぐために生産者は枝を横方向に伸ばす樹形に整えます。市内では図Eのような盃形で樹高が高くなりにくく、管理がしやすい開心自然形が一般的。主幹から伸びた太い3本が主枝で、その枝から分かれた1、2本を亜主枝といいます。この2つの枝が樹の骨格を作り、極力まっすぐ伸ばすことで採光性と作業性の良い樹形に育成。主枝の先端は下げることで、実の重みで枝が折れないようにします。剪定と並行して行うのが粗皮削り。その名の通り、樹の皮を削る作業です。皮にできたヒビがあると害虫が入り込み、越冬して収穫時期に影響を及ぼす原因に。また、食害で樹を弱らせてしまう蛾(ヒメコスカシバ)の幼虫もいます。樹の太い部分や細い枝の分岐部分によく潜み、黒く変色している箇所が目印。防除法はノコギリなどで1本1本地道に削るしかありません。武井昭司朗さんの園では、剪定を12月中旬から2カ月間で終わらせます。ポイントは、日当たりを悪くする内向きの枝や上に伸びた立枝は切ること。特に立枝は樹勢が強いですが、なる果実の品質が低いので可能な限り減らすことが重要です。 仕立て方は大きく分けると「太秋」とそれ以外の品種で違います。「太秋」は大玉で重量もある品種のため、全体的に枝数を少なく間隔も広げ、養分を集中させて強い枝を作ります。「富有」や「次郎」などは、枝を切り過ぎると樹勢は良くなりますが、花芽を付けない徒長枝が増えるため、各枝が40㌢間隔になるように剪定。バランス良く実がなるように整えます。 武井さんは「Uターンで就農して今年で8年目。ここ4、5年でようやく生産が安定してきた。毎年少しでも進歩できるように勉強を続けていく」と意気込みます。樹高低め作業性高める仕立ては品種で変えるたけい     しょうじろう開心自然形1本の樹の剪定と粗皮削りに2〜3時間かかるため、作業は1日4本が限界という北尾一郎技術顧問図E盃形樹は脚立に乗って届く高さに管理。、収穫時期に果実同士がぶつかって傷がつかないように細心の注意を払うプロフィール果樹部カキ班の班長。令和3年度神奈川県立毛共進会カキの部で2位に輝き、柿は2カ所27アールで「富有」「次郎」「太秋」などの品種を栽培。干し柿用の品種「百目柿」が人気で、毎年予約が殺到する。立毛共進会での評価を受けて一言■野園 都筑区中川武井 昭司朗さん(63)

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