JA横浜_Agri横浜 VOL.251
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に、県の奨励銘柄米「はるみ」や柿・キウイフルーツといった果樹栽培も手掛けている。柿は一部宅配注文を受けるが、それ以外は全て直売所で販売する。栽培面積は水田が30㌃、果樹園が20㌃、野菜が約50㌃。ここ数年は農地を借り、作付面積を増やした。露地栽培をメインに定番品目・品種をはじめ、オレンジ色のハクサイやビーツ、アレッタなど「少し珍しい」野菜も導入し、売り場に彩りを添える。2年前に建てたハウス2棟では、トマトやスイカ、レタスなどを栽培する。培管理に関わる大半の仕事は萩原さんが担うが、耕うんなどの畑づくりは父、定植・収穫作業は妹夫婦も共に行う。「以前から家族が手伝ってくれていたが、もう少し人手が欲しくて義弟に声を掛けたところ、快く引き受けてくれた」。家族の助けが農業経営を支えている。の「ふるさとの生活技術指導士」の認定を受ける母が手掛ける。営業案内では、店頭に並ぶ野菜の他に、加工品の数々を紹介。SNSには日頃の農作業の様子や加工品の製造風景なども投稿する。「楽しみにしてい農作業や販売は、家族で分担。栽直売所で人気の農産加工品は県る」とのコメントが寄せられるなど評判は上々だ。「SNSと直売所内の喫茶スペースは妹の担当。喫茶は当初作る予定ではなかったが、店内を野菜で埋められないこともある。飲み物の他に夏はかき氷、冬はおしるこなどを提供し、お客さんに買い物をゆっくり楽しんでもらえるようにした」と、来店客ファーストの営業スタイルを築いている。「常に頭の中は野菜のことでいっぱい。これが就農後の一番大きな変化」と萩原さん。一方で、仕事に対する変わらぬ思いもある。〝人のために何かやりたい―〟。少量多品目栽培が故に、専門家に比べて知識や技術が足りないと悩むこともあるが、「お客さんにおいしいものを食べてもらいたい」という気持ちは人一倍強い。現状の農業経営で手一杯な毎日だが、「人のため」に取り組んでみたいことがある。「実現できるかは分からないが、家庭菜園や貸農園で野菜作りをサポートできたらと考えている」。野菜を売るだけではなく、育てる体験の手助けも視野に、萩原さんは今日も畑に向かう。今も変わらぬ仕事への思い右左上左下ハウスでレタスの生育状況を確認収穫したてのハクサイを直売所に並べる母が手掛ける加工品の数々

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