JA横浜 Agri横浜Vol.239
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JA直売所の活性化に尽力界して以降、野菜作りは母が続けていた。しかし、農地の管理には限界があり、一部は植木畑にしていたという。収穫した野菜は自家消費や知人らに配ることがほとんどで、販売する品はごく少量だった。37歳で就農した原木さんは植木を掘り上げ、野菜の生産規模を拡大。直売を本格化させていった。マッ子」直売所都筑中川店や福祉施設などにも出荷する。平成24年にオープンした都筑中川店には、特に思い入れが強い。支店運営委員としてオープン前から協議に関わっていたことに加え、周囲の勧めで当時の出荷者代表も務め、店舗の活性化に尽力してきた。原木さんが高校生の頃に父が他現在は自家直売の他に、JA「ハ「地元消費者が直売所に関心を向けてくれるよう、春はタケノコ、秋はサツマイモなど、季節の目玉商品をテーマにしたイベントを企画した」。今も続くこの催しでは、タケノコ汁やふかしイモの試食を配り、地元野菜のおいしさを知ってもらうことで利用客の増加を図っている。原木さんは、イベントでの対面販売を消費者ニーズの把握にも役立てる。「最近は、一度に使いきれるミニサイズの野菜が好評。うちでも『ミニ』と付く品種を選んで栽培している」という。消費者の生の声を聞き、品種選びや荷姿の改善につなげている。変わり種の商品として、昨年から蜂蜜の出荷も始めた。15年ほど前にも養蜂に取り組んでいたが、農業以外でも多忙だったことから断念していた。「コロナ禍で時間に余裕ができ、2年前に再開した。以前は情報が集めにくく、飼育に失敗することもあった。今はユーチューブが先生だよ」と笑う。イベントでは東山田町産国さん。妻・次男と共に3カ所、約40㌃の畑と13㌃の竹林を管理し、年間「農業を続けていくには地域との関わりが重要」と話し、町内の幼稚園や小・中学校を対象に収穫体験を開くなど、食農教育を通じて農業や地元農産物の大切さを発信している。住宅や町工場が立ち並ぶ地域の一角で、露地野菜を生産する原木浩35品目ほどをJA「ハマッ子」直売所などに出荷する。都市化が進む中、都筑区東山田町原木 浩国さん(61)濱農浪漫営農の要は〝地域交流〟食農教育にも注力

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