Agri横浜 vol.215
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土 壌 診 断ほ じょう◆生育の異なる圃場や養分状態不明の圃場等を選定◆分析機関に依頼◆個人で分析実施(簡易分析)◆都道府県土壌診断基準、試験データから判断し、改善点等を作成化学性診断 (ph、養分の過不足、バランス等)物理性診断 (土壌の硬さ、仮比重、孔隙率等)生物性診断 (糸状菌等密度の測定、B/F値等)◆予防診断(未然に生育障害発生のリスク回避)◆対策診断(生育障害発生の要因の特定と対策の明確化)◆診断の多くは対策診断、現地での調査・測定が中心◆予防診断(微生物相のバランスの健全性など)◆対策診断(病害、センチュウ害要因の特定と対策の明確化)技術顧問森 東海雄1 土壌診断の種類と内容2 土壌診断の進め方<土壌診断(化学性の例)のフロー図>➡土や緑とふれあう暮らし作物の生育障害で土壌が関係するものはいろいろありますが、大きく分けると土壌の化学性、物理性、生物性が原因となっています。土壌診断は、このような土壌診断の内容として、土壌の健康状態を把握し、未然に生育障害の発生を回避する「予防診断」と、生育障害が発生した原因を特定し対策を講ずる目的で行う「対策診断」があります。上記の診断の中で最も多く行われているのは、化学性診断です。予防診断として化学性診土壌サンプリングと関連した作物生育障害を未然に防止するなど、解決するために行うものであることから、次の診断の種類があります。診断の種類断を行う場合、作付け前のpH(土壌の酸度)や土壌の養分状態を把握し、養分の過不足やバランスの何が問題になるのかを予測します。肥料の種類選択や、その施肥量を決定していく、いわゆる施肥設計を行うためのものになります。土壌分析診断の内容処方箋(改善点明確化)令和2年12月8日(火)の日本農業新聞の論説で、「地力に黄色信号」=定期診断と土づくりを=という記事を読まれた人もいるかと思われます。その中で「農作物の安定生産には土づくりが何よりも重要です。地力の低下は生産障害や病害発生を招き収入減少に直結してしまいます。人間が健康診断を受けるように、農地にも土壌診断による処方箋が必要です。地力改善には欠かせない、自分の農地は健康かどうかの定期診断が必要」だと説いています。今回は、土壌診断と土づくりについて記します。➡緑の情報箱畑の健康診断をしましょう!

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