農外から嫁ぎ農業経営を管理地域に根付いた農園に向けて収穫体験に付加価値を横浜の「農」をつないでいく戸塚区名瀬町で果物や根菜類などの収 穫体験が楽しめる「ユアーズガーデン」。園主の門倉麻紀子さんもまた、女性農業者として横浜農業を支える一人です。短大卒業後は日本航空の客室乗務員として働き、農業とは無縁の生活を送っていましたが、結婚を機に夫の家業の手伝いを始めました。育児が一段落し、農作業に慣れてきた30代後半からは経営管理を本格的に学び始め、「よこはま・ゆめ・ファーマー」に認定。さらに知識と技術の習得に向けて、異業種交流会での経営学原さんは初期メンバーとして参加し、現在は会長として年数回の情報交換会やJA営農技術顧問を講師にした勉強会などを通じて、仲間とのつながりを育んでいます。「栽培のことから家庭のことまで気軽に話せるので、息抜きや新しい発見につながることもある」と話します。「地元の人に鴨居産の野菜を日常的に選んでもらえるようになればうれしい」。同農業専用地区では多くの農家が畑の横で直売所を開き、地域の人々が集まります。小原さんは、お客さんと顔を合わせ、作物の生長を見届けてもらえるのが何よりの喜びで、直売の良さを実感しています。「今後は長く愛される農園に向けて、直売所の整備や手に取りやすい自動販売機の導入なども検討していきたい」と意気込みます。習、ブルーベリー協会への加入、県外での農業研修、イベントでの情報収集など、できることは貪欲に取り組んできたといいます。「その中でも『よこはま・ゆめ・ファーマー』は、加工技術を学べたり、幅広い世代と交流できたりと、得られるものが多かった」と当時を振り返ります。「加工品にチャレンジしたり、料理教室の講師を務めるなど、さまざまなことに挑戦した一方で、たくさん失敗もしてきた」と笑う門倉さん。営農スタイルを築く中で、会社員時代からの「接客が好き」という強みを生かし、20年前に観光農園業に着手しました。同園は周年で収穫体験できるのが特徴で、イチゴ、イチジク、ミカンなどの果実から、ダイコン、サトイモ、ブロッコリーといった野菜まで、年間20品目以上が楽しめます。市内で観光農園が増える中、「体験」への付加価値を高めた農園づくりに注力。かつては「商品そのものに対価を支払う」考え方が主流でしたが、現在は「体験に価値を生み出す」ことが重要だと考えます。体験料は品目や年齢に応じて1人100〜600円で、これに収穫した農産物の代金が加算される仕組み。参加者が自分で収穫する楽しさを体感できるよう、金額に合わせた収穫プランの提案や安全に楽しめる圃場づくりを徹底しています。同園は現在2人体制の経営で、時代のニーズや働き方、環境変化に応じた運営の見直しにも取り組んでいます。2年前からは自動予約&決済システムを導入するなど業務の効率化を進めています。持続可能な横浜農業の実現に向けらった分、私の経験が次世代の女性農業者の役に立てばうれしい。交流の場は昔ほど多くはありませんが、農業者を支援する交流会や体制づくりが進めば、もっと過ごしやすくなる」と門倉さん。女性農業者の力を原動力に、横浜の「農」の輪をさらに広げていきます。て―。「これまで多くの方に支えても1月から始まるイチゴの収穫体験に向けて準備を進める門倉さん丹精込めて育てた柿を直売所に並べる小原さん戸塚区名瀬町 門倉 麻紀子さん
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