JA横浜_Agri横浜 VOL.250
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風邪気味で下痢っぽいしつこいむくみしそ茶で胃腸を活性化小豆汁で体内の水分調整花粉症による目のかゆみイライラするきんぴらごぼうでグレープフルーツで気の巡りを改善胃腸を整える乾燥しやすい頻尿・尿漏れに甘酸っぱい食品で潤うむき栗で腎を強くする漢方では、風邪のときに起こる下痢は、湿った風や湿気が「湿邪(しつじゃ)」となって体内に入ってくるのが原因と考えられています。対策は、体内の余分な水分を取り除きながら胃腸の調子を整えること。お薦めは、気の巡りを良くし、胃腸の調子を整える食材・シソです。赤シソの葉を細かく切って、お湯に入れて煮出した「しそ茶」にして飲むといいでしょう。発散作用のあるショウガを入れるのもお薦めです。小豆は利尿作用と解毒作用が高く、水分代謝を促すと考えられているので、小豆50㌘を1㍑の水で15分から20分ほど煮出した「小豆汁」を飲むといいでしょう。また中国医学では、胃腸の働きを担う脾・胃が体内の水分代謝を行っていると考えられています。そのため、脾・胃を助ける食材である米、ナッツ、ヤマノイモ、カボチャ、キャベツなどもお薦めです。漢方では花粉症の主な原因は、外敵から身を守るエネルギーの不足であり、肺や胃腸が弱っている人は症状が出やすく悪化しやすいと考えられています。目のかゆみなど炎症が起こっている場合は、胃腸を整えながら炎症を抑える力もあり、中国では古くから生薬として用いられているゴボウがお薦め。きんぴらもいいですが、細かく切って天日干しにし、軽くいって煮出した「ごぼう茶」もいいでしょう。怒っている人を絵で表現するのに、頭から湯気を出している様子を描きますよね。漢方でもイライラは「熱が火に変わった」状態とされ、気の不足や滞りが原因で起こると考えられています。気の巡りは肝によってコントロールされているため、まずは肝の熱を冷ますことが必要。そこで、気の巡りを良くするグレープフルーツジュースがお薦めです。ジュースにしないでそのまま食べてもOKです。漢方では潤いは「陰」によって作られるとされており、「酸甘化陰(さんかんかいん)」といって、甘い物+酸っぱい物で「陰」を作ることで、潤いが得られると考えられています。そこで、甘味と酸味がある酢豚、おかゆに梅干し、蜂蜜にレモンなどがお薦めです。また乾燥を気にして水分をたくさん取ってしまうと、胃腸が弱り、潤いを作り出す力も弱まってしまうため要注意。水分は食物から取るように心がけましょう。漢方では、腎は生命力の源と考えられており、加齢によって腎が弱ると、尿を出して止める力が弱まるとされています。お薦めの食材は、腎を補養し、老人性の筋肉の衰えに効果があるとされているむき栗。ただし、栗そのものは薬になりますが、砂糖を加えて焼いた甘栗はNGです。最近は加糖されていないむき栗が売られていますが、栗の他にはクコの実、クルミ、松の実もお薦めです。参考資料:『大人女子のゆるっと漢方生活』(監修:櫻井大典、主婦の友社)、『体をおいしくととのえる!食べる漢方』(監修:櫻井大典、マガジンハウス)

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