JA横浜 Agri横浜 Vol.238
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祖父が作るトマトを食べ、いつか自分も作りたいと思い続けた。夢の実現のために進学した滋賀県の園芸専門学校の2年間で同世代の仲間と切磋琢磨し、農業に取り組む基盤を作った。〝消費者にとって身近な生産者〟をモットーに地産地消の促進にも励む。戸塚区舞岡町で生産される「舞岡トマト」。金子直樹さんは幼少期から目指すは祖父のトマト直売出荷で自信得る たくさませっ直売所舞岡やは、旬を迎えた冬野菜を出荷する多くの生産者の姿で活気づく。同店の運営はJA職員ではなく、店長を含め出荷者自身で行っていることが特徴。開店時間は7時半で13店舗あるJA直営の直売所の中で最も早く、出荷者はパートが出勤するまでの約1時間は店頭に立つ。就農して3年目の金子さんは「消費者に顔を覚えてもらうための貴重な時間」と話し、積極的に声を掛けてニーズの把握に費やす。量販店ではあまり見かけない品目については調理や保存方法を教え、手に取ってもらうための努力も欠かさない。経て20歳で就農した。中学生のときに家を継ぎたいと両親に相談。一度、外の社会を経験してほしいと説金子さんは農業高校、専門学校を得されたが「幼少期からずっと野菜作りに携わるのが夢だった」と、その思いは揺らがなかった。家では祖父の光一さんが野菜を担当。父の浩幸さんは果樹の管理と冬場は野菜栽培の手伝いもする。畑のある舞岡町はトマトの栽培が盛ん。「舞岡トマト」の愛称で親しまれる人気作物で、手掛ける光一さんに憧れを抱いたことも農家を志したきっかけの一つだ。「祖父や先輩たちが築き上げたものを守ることが若手の役目」と高い意識を持って農作業に励んでいる。就農後、1年間は祖父からノウハウをたたき込まれた。当初は学校で学んできたことと現場の違いに戸惑ったが、経験に基づく栽培技術に圧倒されたという。2年目から畑の一部を任され、春作のトマトの挑戦11月中旬、朝6時半の「ハマッ子」戸塚区舞岡町金子 直樹さん(23)濱農浪漫祖父に憧れ農の道へ舞岡野菜守る若き力

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