Agri横浜 vol.211
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作物。本来の旬は6~7月ごろだが、夜温の低い秋に収穫するものは、より食味が良くなるという。品種は、抑制栽培ができるものから「ゴールドラッシュ」「おおもの」「白いおおもの」の3つを選んだ。8月上旬に播種し、収穫は10月。生育期間中、露地では台風の被害が心配されるが、このリスクを回避できるのもハウス栽培の利点だ。「この辺りで、秋にトウモロコシを出荷している農家はいない。まだ始めたばかりだが、〝売り〟の一つにできれば」と期待する。今年に入り、新型コロナウイルスの影響で、飲食店向けに生産される農産物が納品先を失い、出荷先のスーパーに出回るようになった。これを受けて、川戸さんは新たな販売方法の導入に向けて取り組んでいる。「限られた売り場で、出荷者が増えれば競争が激しくなる。選択肢を増やさなければ、勝ち残れない」と、インターネット取引を視野に入れるようになった。複数ある産直サイトの中で、自分たちに合った仕組みのものを選ぶため、研修会に参加して情報を集めているという。「今回のコロナのように、5年、10年先に何が起きるか分からない。将来を予想しながら、今できることをやっておきたい」と話し、これからも広い視野を持って挑戦を続けていく。ネット販売の導入に意欲ハウス内で順調に育つトウモロコシに笑顔 (左から)直樹さん、妻・佳菜子さんFamily Photo

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