Agri横浜 vol.222
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・■は営農技術顧問、 ■は㈲サカタテクノサービスが 対応します・隔週で対応する曜日もあります のでご注意ください・窓口相談は、お休みや相談時間 を変更する場合があります令和3年度営農相談体制メルカート窓口営農相談日(相談時間9~16時)メルカートき たみなみいそごつおかかながわ田 奈毎 週毎 週毎 週花・植木福井英治第1・3第2・4・5第2・3・5第1・4第2・4・5第1・3第1・3・5第1・3・5果  樹北尾一郎畜  産野  菜営農経済センター ☎(805)6612森東海雄・山田良雄月水木金土第1・3・5第1・3・5第2・4毎 週第2・4毎 週川西隆智前川次郎(まえかわじろう)松本早生富有(まつもとわせふゆう)貴秋(きしゅう)陽豊(ようほう)収穫始め期10月上旬10月中旬10月下旬10月下旬10月下旬11月中下旬……………技術顧問の担当技術顧問連絡先……………特 性200~250g、糖度14~15度、着色が良い果実。着色鮮やかで肉質品質良好。やや甲高な果形。「次郎」よりも早く熟す早生系品種で「早生次郎」と呼ぶ場合もある。着色良く、果頂裂果が少ない。「富有」の早生系品種。1果重250g程度で食味は「富有」に似ている。300g前後と大果で外観が優れる。糖度15度前後。300g前後で着色良好、果肉はやや硬い。横浜では遅めの収穫で食味が良い。もうすぐ夏が終わり、柿シーズンが始まります。今年も「浜柿」をお楽しみください。 栽培面では「早秋」や「太秋」のような生育途中の生理落果がほとんどないため、生産が安定しています。もう少し植栽が増えてもいい品種だと思います。3.受粉樹とは柿を安定して栽培するには、販売品種とは別に10%程度受粉樹を混植することが必要な場合があります。一般的に販売される品種では雄花が着く品種が少なく、特に「富有」「松本早生富有」には雄花がありません。受粉樹には雄花を豊富に咲かせる品種が使われています。最後に、「次郎」は種子が入ると果頂部が裂果しやすくなります。このため「次郎」を本格的に栽培する地方では受粉樹を植えないようにしていますので、参考にしてください。 横浜で最も多く受粉樹として使われているのは「禅寺丸(ぜんじまる)」です。起源は鎌倉時代の建保2年(1214)に、現在の川崎市麻生区王禅寺にある星宿山王禅寺の山中で発見されました。王禅寺で見つかった柿なので「禅寺丸」になったようです。一時期は東京市場にも出荷されていたほど、当時としては素晴らしい柿でした。伊勢原の大山近くでは、地名を使って「子易柿(こやすがき)」と呼んでいます。「禅寺丸」は不完全甘柿と呼ばれ、種の入り方や果実の肥大の仕方によって渋が残る場合があります。渋が抜けた部分には、いわゆる「ゴマ」が入ります(断面写真㊨が渋の抜けた果実。㊧の果実のゴマが出ていない部分は渋い)。「禅寺丸」と同様の不完全甘柿には「百目柿」「筆柿」「サエフジ」などがあります。(3)甘秋(かんしゅう)国の試験場が1986年に「新秋」と「18-4」を交配・育成し、「早秋」と同じ平成15年(2005)に品種登録されました。収穫販売は10月中旬からで、果実の大きさは250~300g、やや扁平で紅は濃くありませんが、完熟果ではBrix糖度が18度以上になり、まさに「甘秋」という名の通り高糖度です。また、果肉はしっかりしています。少し果面が汚れたり、ヘタが茶色くなる場合がありますが味とは関係なく、とてもおいしい柿です。(4)その他の品種横浜で栽培されている「浜柿」の仲間には他にも「伊豆」「新秋」「前川次郎」「松本早生富有」「貴秋」「陽豊」などがあります(品種一覧表参照)。国の果樹試験場で作出した品種が多く、ある時期から新しい品種に「秋」が付くもののオンパレードになっています。「早秋」「新秋」「太秋」「甘秋」「貴秋」といった具合です。やはり柿は日本の秋を象徴する果物ということでしょうか。   品種名伊豆(いず)新秋(しんしゅう)

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